第53回戸塚記念・S1は4日、川崎競馬場で秋の飛躍を目指す3歳馬13頭(クラジャンクは出走取消)が2100メートルを争った。休み明けながら1番人気に推された京浜盃馬サントノーレ(笹川翼)が3コーナーで先頭に立つと、後続を引き離してフロインフォッサルに6馬身差をつけて圧勝。復活Vを挙げ、ジャパンダートクラシック・Jpn1(10月2日、大井)へ向けて大きな弾みをつけた。
これが、京浜盃馬の実力だ!ここが骨折明け初戦のサントノーレ。スローペースの2番手を追走する我慢の道中。しかし、圧倒的な手応えに辛抱も3コーナーまで。先頭に立ってさらにスピードアップすると最後は6馬身差でV。馬体重23キロ増も何のその、けがで断念した春のクラシックのうっぷんを晴らす圧勝劇だった。
笹川翼は「追い切りでもすごいと思ったが、きょうの返し馬でさらに仕上げられたと感じた。エンジンがすごいし、馬力もある」と、愛馬をべた褒めした。荒山勝調教師は「本番は次なので、正直なところ余裕のあるつくりだった」と明かし、次走に関して「まずは、レース後の上がりを見て」としたが、「ジャパンダートクラシックではそうそうたるメンバーが相手となるが、割って入る力はつけている」と3冠最終戦制覇に意欲を見せた。
◆サントノーレ 父エピカリス、母リンガスウーノ(父サウスヴィグラス)。小林・荒山勝徳厩舎所属の牡3歳。北海道新冠町・松浦牧場の生産。通算9戦5勝。総獲得賞金は9195万円。主な勝ち鞍は鎌倉記念・S2(23年)、京浜盃・Jpn2(24年)。馬主は(株)ラ・メール。