◆オールカマー追い切り(18日・美浦トレセン)
オールカマー・G2(22日、中山=1着馬に天皇賞・秋への優先出走権)の追い切りが18日、東西トレセンで行われた。長期休養明け2戦目となるロバートソンキーの上昇ぶりを坂本達洋記者が「見た」。
想像以上に“攻めた”追い切りに驚かされた。復活を目指すロバートソンキーは、美浦・坂路でマーブルマカロン(4歳3勝クラス)を6馬身追走する形でスタート。伊藤騎手の左ムチが何度も飛び、最後は約1馬身遅れながら50秒6―12秒2の好時計をマークした。
右後肢の種子骨骨折による1年6か月の長期休養から復帰2戦目でも、脚元の不安を払拭するには十分だった。林調教師の「今までで一番、(中間に)負荷をかけられています」という言葉も状態の良さを物語っていた。
休養前も脚元を考慮して追い切りは坂路中心で行ってきたが、ここまで意欲的なのは珍しい。1週前の11日、その週末の15日も同騎手を背に一杯に追っており、何とか本調子に近づけたい陣営の意図が伝わってきた。
鞍上が「これでさらに上積みがあるといいかなと思います」と言えば、林師も「前走(ジュライS11着)よりは絞れてきていますが、おととしのオールカマー(2着)までいけるかとなると、もう少し追い込む必要がありますね。それでも今日、しっかりやれたことが効いてくると思います」というのは本音だろう。
今年で7歳を迎えたが、今回でキャリアはまだ14戦目。伊藤騎手は「年を重ねての衰えは全然感じさせないですね」と言い切る。20年神戸新聞杯で3着に好走したコントレイル世代。ベテランの地力に期待してみたい。(坂本 達洋)