【スプリンターズS】デビュー16年目の国分恭介騎手「今までのG1で間違いなく今回が一番チャンス」

不振を脱してG1に臨むモズメイメイ
不振を脱してG1に臨むモズメイメイ
国分恭介騎手
国分恭介騎手

◆第58回スプリンターズS・G1(9月29日、中山競馬場・芝1200メートル)

 G1勝利のチャンスは自らの手でたぐり寄せた。昨年の葵Sを逃げ切って勝ったあと、6戦続けて2桁着順と不振に陥ったモズメイメイ。今年の北九州記念で手綱を任されたのは、デビュー16年目の国分恭介騎手(33)=栗東・フリー=だった。「この馬の2戦目(22年つわぶき賞・1勝クラス=3着)で乗せてもらったことで、また依頼されたと思っています」と11戦ぶりに騎乗すると、勝ち馬から0秒4差の3着に入り、復調のきっかけをつくった。

 続くアイビスSDを勝ち、メイメイに重賞3勝目をプレゼントした。前走のセントウルSも強敵を相手に好位からしっかりと伸びて3着。控える競馬をしっかりとマスターさせ、完全復活に導いた。「(内が掘れて)悪い馬場を気にせず上手に走ってくれた」と鞍上は振り返った。4回コンビを組んで1勝、3着3回と結果を出し、22年(テイエムスパーダ=15着)以来、自身2度目のスプリンターズS参戦を決めた。

 国分恭は「あの時は何が何でもハナに行かないといけなかった」と10年まで所属していた五十嵐厩舎(23年2月に定年で解散)との最後のG1を振り返った。「今回は自分のリズムで行けるので気が楽。ゲート内はおとなしく、反応もいいので」と自在に立ち回れるパートナーに期待した。

 これまではG1に13回挑戦し、11年菊花賞の6着(ゴットマスタング)が最高。「G1レースに乗ることが難しいなかで、続けて依頼していただきありがたいです。今までのG1で間違いなく、今回が一番チャンスがある。メイメイの繁殖牝馬としての価値を上げられるようにしたい」と力を込めた。相性抜群の人馬が、強豪相手に一泡吹かせる。

 ◆国分 恭介(こくぶん・きょうすけ)1990年12月27日、茨城県生まれ。33歳。09年3月に栗東・五十嵐厩舎からデビューし、同4月に初勝利。10年にテイエムオーロラで府中牝馬S・G3を制し、重賞初制覇を果たす。11年1月からフリーに転向。JRA通算313勝。うち重賞は22年京都記念・G2(アフリカンゴールド)、今年のアイビスサマーダッシュ・G3(モズメイメイ)など4勝。166・0センチ、52・0キロ。

モズメイメイ疲れも感じず軽快

 ○…モズメイメイは追い切り翌日のこの日、運動のみを行った。今回も近走同様、当週の追い切りに国分恭が騎乗し、楽な手応えで栗東・坂路を軽快に駆け上がっている。「恭介は『前走より体が柔らかい』と言ってくれました。使ってきた疲れも感じないです」と小林助手。サマースプリントシリーズからの転戦だが、使ってきた強みを生かしたい。

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