◆第58回スプリンターズS・G1(9月29日、中山競馬場・芝1200メートル)
秋のG1シリーズ開幕戦・第58回スプリンターズS(29日、中山)で、「考察」データ編はダノンスコーピオンに注目した。
秋のスプリント決戦を目指して、春以来の直行も含めてステップは多様化している。14年は新潟開催だったため、15年以降の過去9年間を振り返ると、セントウルS組は【4・3・1・40】と最も結果が出ている。出走頭数も最多とはいえ、有力な前哨戦であるのは明らかだ。北九州記念の【2・1・1・18】、安田記念の【2・1・1・5】が2勝ずつで続き、CBC賞は【1・1・0・1】。キーンランドCは【0・1・4・34】と近年は勝ち馬が出ていない。今年のセントウルS組は、勝ったトウシンマカオをはじめ、ママコチャ(2着)、モズメイメイ(3着)、ダノンスコーピオン(12着)、ピューロマジック(13着)の5頭がいる。
スプリンターズSが行われる中山・芝1200メートルで15年以降、騎手別の成績を調べると、戸崎が26勝でトップ。2位のルメール(21勝)を引き離して、文句なしの実績を誇る。ナムラクレアと初コンビを組む横山武も、騎手別5位の16勝でマークしておきたい。
また同じ条件での種牡馬別成績は、1位がダイワメジャー(26勝)で、2位のロードカナロア(19勝)が出走馬中ではトップとなる。ロードカナロア産駒のダノンスコーピオンは、戸崎との4戦連続コンビは頼もしい材料。前走のセントウルSは12着と大敗も、先入観を捨てて狙う手はある。(坂本 達洋)
<状態はホントにいい>
20日の1週前追い切りは坂路で53秒8―11秒8。デビューから担当する岩本助手は「1回使って良くなるタイプ。緩みが抜けて芯が入ったし、前向きさが出ました。状態はホントにいいですよ」と胸を張る。ロードカナロア、カレンチャンでこのレースを3勝した腕利きが「トリッキーな舞台。うまく立ち回れば面白い」と色気十分だ。
(栗東)