◆第75回毎日王冠・G2(10月6日、東京競馬場・芝1800メートル)
ラジオNIKKEI賞を後方一気で制したオフトレイル(牡3歳、栗東・吉村圭司厩舎、父ファー)。ゲート内でソワソワして出遅れて1角では置かれていたが、吉村調教師は「田辺騎手も全くのテン乗りで、『1角でハミ受けが難しそうと感じて、あの位置で競馬しましたが、こういう競馬の方が合うと思います』と言ってました」と、鞍上の好判断もあったことを明かす。
前走後はオーナーサイドと相談し、距離は詰めず1800メートル~2000メートルを使いたい方針を確認。すぐに毎日王冠を目標に定めた。早めに帰厩し、坂路でしまい重点で7本の追い切りを消化。19日と25日はCWコースで6ハロン81秒4をマークしており、トレーナーは「かなり乗り込んでますよ。5月生まれでまだ成長しますが、お腹周りとか肩周りとかに幅が出たように見えます。普段の調教では難しさを一切見せず、ハミ受けとかも従順になってきています」と着実な成長に目を細め、仕上がりに胸を張る。
「開幕週のスーパーG2で時計が速くなるのがカギですが、じっくり構えられるワンターンの1800は合いそうです」と指揮官。継続騎乗も魅力で、今後を占う一戦になりそうだ。(玉木 宏征)