◆第10回サウジアラビアロイヤルC・G3(10月5日、東京競馬場・芝1600メートル)
母はオークス2着のチェッキーノ、半姉が今年のオークス馬チェルヴィニアという良血アルレッキーノ(牡2歳、美浦・国枝栄厩舎、父ブリックスアンドモルタル)は、重賞でも即通用の器だろう。デビュー戦こそ大物の呼び声高いクロワデュノールの2着に終わったものの、前走で順当勝ち。ノーステッキで後続をみるみる7馬身突き放し、勝ち時計は1分33秒3。このレースとの比較でも昨年(ゴンバデカーブース)、一昨年(ドルチェモア)の勝ちタイム1分33秒4をすでに0秒1上回る。
さらに、今年のマイル路線をにぎわせているアスコリピチェーノが昨年の新潟2歳Sでマークした1分33秒8も楽々クリアしている。価値の高い走破時計を最後は流す余裕も見せてマークし、確かな素材であることを示した。
調整も順調で、9月26日の1週前追い切りは美浦・Wコースで3頭併せの内から5ハロン65秒5―11秒3の好時計を楽々と叩き出した。ゴーサインに俊敏に反応し、グンとギアを上げて前を行く僚馬2頭を並ぶ間もなく抜き去る姿は、やはり非凡な能力を感じさせる。ここをあっさり突破すれば、G1戦線でも楽しみな一頭になる。(石行 佑介)