2024年度JRA賞の授賞式が1月27日、東京都内で行われ、同時にJRA顕彰の授賞式も実施された。
対象2年目で顕彰馬に選出されたコントレイルの矢作芳人調教師は、「彼なら当然という思いもありつつ、本当に光栄に思います」と喜びを語り、続けて「疲れた日々でした。特に菊花賞はレース終わるまで何ものどを通らなくて、あのプレッシャーがあれば世界のどのレースにいってもあれ以上のレースはないなと思っています」と、現役時代を振り返った。
早ければ今年の夏には産駒がデビュー予定。「本当にわくわくしかないですね。たくさんの産駒が入厩してくる予定なので、走らなければ矢作厩舎がつぶれるなと思っています。(福永)祐一君と共になんとかコントレイルから再び3冠馬をと思っています」と、言葉に力を込めた。
主戦を務めた福永祐一元騎手(現・調教師)は、一番緊張したレースを聞かれ「(20年)神戸新聞杯ですかね。無敗できていましたので、内枠に当たって3冠へ向けてここでは負けられないというところだったので、一番嫌なレースでしたね」と振り返った。ストロングポイントは「馬の能力を五角形で表した場合に、いびつな形ではなく全体的に高い点数を持っている馬。本当に欠点が少なかったですね」とキッパリ。
産駒への期待を「昨年3月から調教師として開業して、やはりコントレイルと過ごした日々が基盤になっているところがあります。彼と比較すると物足りなくなる馬は多いが、自分の中でも競走馬の理想はコントレイル。産駒がデビューするにあたって彼に似た馬がきてくれればうれしいし、教えてくれた経験を馬作りに生かしていきたい」と、語った。