朝から行列!札幌競馬場で半世紀愛される伝説のソウルフード店「名代 牛めし」

「名代 牛めし」の牛めし(卵は別売り)(右)とホルモンライス
「名代 牛めし」の牛めし(卵は別売り)(右)とホルモンライス
ホルモンライスをほおばる角田記者
ホルモンライスをほおばる角田記者
10時から早くも行列ができる
10時から早くも行列ができる

 1R直後、もう行列ができていた。午前10時の札幌競馬場。まだ人影まばらなフードコートとは一線を画す、20人の順番待ち。スタンド2階にある「名代 牛めし」。札幌競馬場だけで50年近く営業を続ける、伝説のソウルフードだ。

 看板メニューは牛めし(900円)と、ホルモンライス(850円)。牛めしは玉ねぎたっぷりで、砂糖しょうゆベースの甘めの味付け。汗をかいてもガツガツ箸が進む。夏バテも吹き飛ぶウマさだ。ホルモンライスは、みそベース。各種ホルモンとコンニャクのコラボが食欲をそそる。塩気が利いて、何てビールに合う味付けなんだ。しかし、まだ1R。ホルモン煮込み単品にも後ろ髪を引かれながら、記者席に戻るしかなかった…。

 父である初代から7年前に店を継いだ斉藤光枝社長は「いい仕入れルートを使って、全国から食材を厳選してもらっています」と胸を張る。だからこそ「タッパーを持ってきて、数食ぶん持ち帰る人もいるんですよ」と根強いリピーターが付いている。

 決しておごることはない。「お客さんが作ってくれた歴史だと思っています」。近年では親が好きだったからと通う若いファンも多く「『これを食べるのを楽しみにしてたんだよ』って言われると、うれしさでいっぱいですね」と頬を緩める。

 コロナ禍の20年は店を閉め、21年は入場制限下での営業。再び活気を取り戻し「完全に通常通りになったのは今年からなので、待ってくれていた方のためにも頑張らないといけません」。行列に並ぶ10年来のファンだという男性は「この列を見ると、競馬が始まったんだって思ってワクワクします」とニッコリ。北都の風物詩をぜひ、ご賞味あれ。(角田 晨)

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