早くも登場(美浦)

クラリネットソナタ
クラリネットソナタ

 こんばんは、坂本です。今日は厳しい寒さが戻ってきた美浦トレセンからお届けします。

 そんなわけで今朝は、調教開始の午前7時時点では車にうっすらと雪が表面に積もっているような感じでしたが、調教時間中もちらほらとみぞれのような雪が降り続いていました。幸い調教に大きな影響は出なかったようですが、あまりの寒さに関係者の方々の顔はこわばっていました。三寒四温とは言うものの、あまりにも激しすぎる気温差ですので、ヒートショック対策など皆様もご注意下さい。私のような血圧の高い人間はシャレになりませんからね…。

 それでは本題へいきましょう。まずは田中博厩舎からです。2歳馬を示す緑色のゼッケンの今年の「1番」は、同厩舎のクラリネットソナタ(牝、父ナダル、母レニーズゴットジップ)です。馬トクのネット記事でも取りあげさせてもらいましたが、2月20日過ぎに入って来るというのは、かなり順調にきている証拠でしょう。サウジアラビアへ出発前だった田中博調教師に話を聞くと、「とても順調にきている馬で、相当いい馬」と高い評価を教えてくれました。きょうだいには芝の中、長距離で2勝を挙げたストリクトコードや、新馬勝ちしたダノンゴーイチなどがおり、母系からも楽しみな新種牡馬産駒です。

 さらに来週にはもう1頭入厩してくる予定とのことで、アンジュシャルマンの22(牝、父リオンディーズ)だそうです。こちらについても「牝馬ですけど馬格があって、よく動いている。(体は)大きいけどバランスが良く、見栄えします。すごく迫力のある馬体」と、なかなかの期待が伝わってきました。

 このまま3歳馬の話題にいきますと、今週の土曜の中山9R・水仙賞に出走するターコイズフリンジ(牡、父ブラックタイド、母アズールムーン)は注目の一頭です。昨年12月の中山で新馬勝ちして、かなりの大型馬ですがセンスの良い立ち回りで完勝した内容が光りましたね。田中博師は「いいですね。新馬の頃よりも気持ちが入って、動きに軽さが出ている。体力がすごくあるので、道悪になってくれてもいいタイプ」と、デビュー2連勝に色気十分です。

 他にも日曜の中山4R・3歳1勝クラス(ダート1800M)にエントリーしているエクリプスルバン(牡、父シニスターミニスター、母キングベイビー)も、1月の新馬戦に続く連勝を狙える器。叔父に10、11年のジャパンCダートを連覇したトランセンドがいる血統で、筋が通った母系も魅力です。「初戦は気性的に荒さが残っていて心配したが、こちらの思っていた以上のパフォーマンス。荒々しさが少し抜けて、どしっと構えられているのはプラス。まだ非力さは残りますが、今の段階でもまずまず動けます。センスがいいです」と、期待を込めます。また日曜の中山5R・3歳未勝利に送り込むヴァルドルチャ(牡、父スワーヴリチャード、母ドメニカ)も休み明けの一戦ですが、「ひと成長ある。中身は整っています」とのことでした。

 次は加藤士厩舎へいきましょう。こちらはいわゆる“我らが社杯”にエントリーする3歳馬たちでホットです。その前に今週の水仙賞に送り込むクリスマスパレード(牝、父キタサンブラック、母ミスエリカ)は、人気を集めそうな一頭です。昨年12月の中山の新馬戦(芝2000M)では、2分0秒7の好時計で快勝と能力を感じさせる内容でした。加藤士調教師は「いい動きをしていますし、ここをパス(勝利)して、その後も楽しみにしたい。伸びしろがありそうですし、これからもっと良くなってくると思います」と、かなりトーンは高かったですね。一気にブレイクした父の産駒なので、大物の予感もしてきます。

 そして来週の報知杯弥生賞ディープインパクト記念には、コスモキュランダ(牡、父アルアイン、母サザンスピード)がスタンバイです。2走前の京都2歳Sは8着に敗れましたが、前走の中山での自己条件では外を回らされながら2着に好走しました。1週前追い切りは美浦・Wコースでの併せ馬で追走からきっちり先着して、「競馬を使っていって動きが良くなっています」と成長を感じているそうです。堀厩舎のダノンエアズロック(牡、父モーリス)を筆頭に好メンバーがそろいそうですが、どこか気になりますね。

 そして昨年の京王杯2歳Sを制して、前走の阪神JFで3着に健闘したコラソンビート(牝、父スワーヴリチャード、母ルシェルドール)も、報知杯フィリーズレビュー(3月10日、阪神)に向けて着々と調整を進めています。2月20日に栗東へ移動して、早めに現地の環境に慣れさせているそうです。加藤士師は「初日はカッカしてるところがあったそうですが、1回サッと動かしたらガス抜きができました。その後が控えているので、それなりの仕上がりで結果を出して本番にいけるのが理想ですね」と、クラシックへ胸を膨らませています。

 あと最後になりますが、宮田厩舎のエリカエスティーム(牝、父モーリス)は、フラワーCも選択肢に考えていましたが、アネモネSに決めたそうです。後日、詳しいお話をうかがっておきます。

 それでは今日のところはこのへんで。

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