【こちら日高支局です・古谷剛彦】タイムラグなし 豪ヴァーチャルセール 

 7日は当初、JRAブリーズアップセールの上場予定馬で、宮崎育成牧場で調教されている馬たちの展示を見に行く予定だった。しかし、移動のリスクが伴う状況から、14日に行われる日高育成牧場の展示も含めて回避した。育成馬展示会も、細心の注意を払うべく、規模が縮小される形での実施となっているが、現地にいる方々から話を聞き、今後のブリーズアップセールの方向性なども含めて来週のコラムで書きたいと思う。

 その中で、オーストラリアでは、イングリスのイースターイアリングセールが、7日と8日の2日間、ヴァーチャルセールの形で開催されており、7日はインターネットのライブ中継を観ていた。上場馬は、事前に提出した映像で引いている姿を確認する。鑑定人は、画面右上に映し出され、通常の競り上げ方式で違和感なく競りを展開。タイムラグを感じさせない状況には感心するのみ。ツイッターで、イングリスからフォローされていたので、ダイレクトメッセージでこのことを伝えると、「他の国の生産者、セリ会社も注目していますので、成功を祈るのみです」と返事が送られてきた。この日は、ディープインパクト産駒の牝馬が25万豪ドル、ロードカナロア産駒の牝馬は30万豪ドルと、日本では考えられないほどのリーズナブルな価格で落札されていた。また、モーリス産駒は、牝馬2頭が3万7500豪ドルと11万5000豪ドルで取引されている。8日は、ディープインパクト産駒が牡馬2頭、モーリス産駒は牡馬1頭が上場予定となっている。

 厳しい環境の中、3頭のミリオンホースが出て、平均価格が約31万豪ドルとまずまずの成果が出たようだ。世界各国がセールを中止、順延などを決定する中、ヴァーチャルセールという方式があらゆる可能性を見出すことを期待し、8日のライブ中継も注目したい。(競馬ライター)

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