◆第67回有馬記念・G1(12月25日、中山・芝2500メートル)
第67回有馬記念・G1(25日、中山)に出走する16頭の枠順が22日、公開抽選で決まった。プロ野球・日本ハムを今季限りで引退した“帝京魂”杉谷拳士さん(31)が、グランプリ予想に初参戦。現役時のプレーと同じ、気持ちのこもったガチ予想を展開し、◎ジェラルディーナから勝負の買い目、そして爆発力あるワイドの買い目も披露した。馬券は23日からインターネット投票が開始される。
スポーツ報知の読者のみなさん、こんにちは。杉谷拳士です。改めてになりますが、これまで応援してくださった北海道日本ハムファイターズのファンのみなさま、本当にありがとうございました。ユニホームを脱いだ来年も「前進」していきたいと思っていますので、引き続きご声援のほどよろしくお願いします。さあ、22年、最後の真剣勝負です。きつねダンス? いやいや、踊りませんよ。馬券を買う時は、常に真剣なんです。今回はガチ予想をさせてもらうために来ましたから。
もともと馬が好きで、小学校の時に野球の練習から帰ると、テレビで競馬が盛り上がっているなあと思いながら見ていました。スペシャルウィーク、テイエムオペラオーの時代からですね。当時はメイショウドトウが好きでした。おい、もうちょっとなのに頑張れと。
今年の有馬記念はジェラルディーナに注目しています。ここ2戦のレースを見ていてもわかるように、ついに本格化しましたね。お母さんは3冠牝馬のジェンティルドンナで有馬記念も勝っていますし、中山も走れるはずです。Cデムーロ騎手の手腕にも期待しています。
ヴェラアズールを本命にしたい気持ちもあったんですけど、リスグラシュー(19年V)のイメージがあまりにも強烈だったので、今年も牝馬から入ります。相手は強いと言われている3歳世代からイクイノックス。戸崎騎手のブレークアップ、ラスト有馬の福永騎手のボルドグフーシュも加えたいですね。
タイトルホルダーは人気になると思いますけど、この馬をいれると面白くない。逃げて圧勝するようなら、「あなたはやっぱり強いです。最強です」と謝ります。切ります! エフフォーリアも昨年の勢いがないので、今回はごめんなさいです。
【取材後記】
正直、驚いた。事前情報で競馬に興味があるという話は聞いていたが、実際に会ってみると、知識量が豊富で競馬が大好きな人だった。
印象に残っているレースを聞くと、間髪入れずに返ってきたのは阪神大賞典(12年)。「(逸走した後に再加速した)オルフェーヴル。伝説ですよね。とんでもないレースでした。2着でしたが、すごい競馬を見たな、負けたけど見る価値があったなと」と興奮気味に語ってくれたが、G1ではなくG2を挙げるあたりに感心させられた。
3連単の買い目の選択は思い切りがいいし、ワイドの穴馬券を加えたところにも本気度が伝わってきた。“競馬通”の有馬記念予想は、仕事を忘れそうなほど楽しいひと時だった。(西山 智昭)
◆杉谷 拳士(すぎや・けんし)1991年2月4日、東京都生まれ、31歳。帝京高では1年から正遊撃手。3年で主将を務め、計3度甲子園出場。入団テストを経て08年ドラフト6位で日本ハム入団。11年から1軍に定着し、外野に加え一、二塁を守れる両打ちのユーティリティー選手。また、持ち前の明るさを発揮しムードメーカーとして重宝された。今季限りで引退を発表。173センチ、78キロ。