◆安田記念追い切り(5月31日・栗東トレセン)
2週続けて栗東・CWコースを元気いっぱいに疾走。海外帰りのセリフォスが不安なく“買える”状態だと確認できた。
前半で頭を上げて行きたがるそぶりを見せたが、3角手前でパートナーに追いついた1週前追い切りと比較すれば、抑えは利いていた。中内田調教師は「週ごとに良くなっているのを表に出してくれています」と表現。ゴール前はいっぱいに追われるアラジンバローズ(6歳オープン)を横目に、手綱を抱えたまま半馬身先着した。
トレーナーはドバイ遠征を境に心身両面でまた一段階、成長を遂げたと強調。「精神的に落ち着いてくれて、物おじしなくなりました。肉体面では一戦一戦、ダメージを残していたのが、ドバイの後はそこまでではありませんでした」。帰厩後は疲れがなかったぶん、質、量ともに十分な調教を積めたと語った。
直線半ばで脚いろが鈍ったドバイ・ターフ(芝1800メートル)は1ハロン長かった印象。富士Sを勝っている舞台に戻るのはプラスでしかない。「ジョッキー(レーン)も勢いに乗っていますからね。しっかり仕上がっていますし、大きな舞台で頑張ってくれると思います」。自信をにじませる中内田調教師の表情に、先行予想の「★」は上方修正しなければならないと考えている。(吉村 達)