◆第58回札幌2歳S・G3(9月2日、札幌競馬場・芝1800メートル)
北海道シリーズを締めくくる第58回札幌2歳S・G3(9月2日、札幌)で、絶好調の新種牡馬スワーヴリチャード産駒のパワーホールが、勢いに乗って初タイトルを奪う。
デビュー戦は、今回と同じ札幌・芝1800メートルだったが、ハナに立って折り合い、4角で他馬が並びかけプレッシャーをかけられながらも、直線で鞍上が鼓舞するともう一段ギアを上げてラスト2ハロンを11秒2―11秒1の加速ラップを刻んで4馬身ちぎった。
芝の中距離、まして洋芝で加速し続けたことは高い評価を与えられる。堂本助手は「まだ弱い面があるなかでしっかり勝ってくれた。能力は感じますね」と手応えを話す。
前走後は放牧に出されリフレッシュした後、札幌入り。追い切り前日の29日は横山典(レースは横山和を予定)が手綱を執り、ダートコースを軽快に駆け、調子の良さをうかがわせた。「順調にこられました。変わりないですね」と同助手。新種牡馬の父の産駒は、10頭が勝ち上がり、ここまで11勝と2歳リーディングでぶっちぎりのトップに立つ。追い風を味方に、出世レースを制す。(松末 守司)