南関東3冠馬ミックファイアがダービーグランプリ逃げ切りで無傷の7連勝…御神本騎手「負けられない一戦だった」

ダービーGPを制したミックファイア(岩手県競馬組合提供)
ダービーGPを制したミックファイア(岩手県競馬組合提供)

◆第36回ダービーグランプリ(10月1日、盛岡・ダート2000メートル、不良)

 史上2頭目となる無敗の南関東三冠を達成したミックファイア(牡3歳、大井・渡辺和雄厩舎、父シニスターミニスター)がデビューからの無敗記録を「7」に伸ばした。勝ち時計は2分3秒0(不良)。

 単勝オッズは1・1倍の圧倒的に人気を背負ったミックファイア。大外の7番ゲートからスムーズにスタートを決めると鞍上の御神本訓史騎手が早めに先頭へ誘導。そのままハナをキープすると、3角過ぎには2番手から先頭をうかがうマンダリンヒーローと並ぶような形で4角を迎える。最後の直線に向いてからはマンダリンヒーローとの一騎打ちになりかけたが、残り100メートル地点から地力で突き放し、1馬身半差をつけてゴールを駆け抜けた。

 3歳馬によって争われたダービーグランプリは7頭立てにもかかわらず、史上7頭目となる道営三冠馬のベルピットや米G1・サンタアニタダービーで2着に好走したマンダリンヒーローなど好メンバーが名を連ねたが、南関東の雄はレベルの違いを示した。御神本訓史騎手は勝利騎手インタビューで「負けられない一戦だったのでホッとしました」と切り出し、「不安要素が、長距離の輸送と初めてのコースと左回りとたくさんあったので、何とか乗り切ってほしい思いと、負けられないという一戦だったのですごくプレッシャーがありましたが、無事に走り切ってくれたので良かったと思います」と振り返った。

 また、2歳戦以来のハナを切る展開になったが、「枠順を見てどこからでも競馬をしていいと思っていたので、うちの方であまり出ていく馬もいなかったので、流れに任せながらハナに誘導しました」と臨機応変に構えていた御神本。「マンダリンヒーローが向こう正面から早めに来たんで、ちょっと早いと思ったんですが、4コーナー回って追ってしっかり反応があれば、負けないと思ったんですが、追ってしっかり反応してくれたので、何とか勝つことができましたし、ミックファイアに感謝しかありません」とパートナーを労った。

 同馬は昨年の9月23日に大井でデビューし、後続に5馬身差をつける圧勝を飾った。2歳時は3戦を消化したが、5馬身、5馬身、3馬身差といずれもライバルを圧倒。無傷のまま迎えた3歳初戦の羽田盃を6馬身差で完勝すると、続く東京ダービーも6馬身差勝ち。前走のジャパンダートダービーでは初めて対戦したJRA勢を退け、2馬身半差で南関東三冠を達成するとともに国内3歳ダート王者の座を手にした。

 今後のミックファイアはすでに目標に掲げているJBCクラシック(11月3日、大井・ダート2000メートル)に向かうと考えられるが、その先にはJRAの強豪が集まるチャンピオンズC・G1(12月3日、中京・ダート1800メートル)も見据えている。

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