【東京大賞典】ウシュバテソーロが横綱レースで史上5頭目の連覇 来春は再び世界に挑戦

直線で豪快に伸び、連覇を果たしたウシュバテソーロ
直線で豪快に伸び、連覇を果たしたウシュバテソーロ

◆第69回東京大賞典・G1(12月29日、大井・ダート2000メートル)

 第69回東京大賞典・G1が29日、大井競馬場のダート2000メートルで9頭(JRA7、南関東2)によって行われ、1番人気のウシュバテソーロ(川田)が史上5頭目の連覇を決めた。7着までがJRA勢。南関東3冠馬のミックファイア(御神本)は8着に敗れ、デビュー8戦目で初黒星を喫した。なお、売り上げ82億9054万6100円は地方競馬1レースのレコードとなった。

 世界のダート王が、貫禄の走りを見せた。ウシュバテソーロは最後の直線で鞍上のステッキに応え、大外から豪快な伸び脚を発揮。一完歩ごとに勢いを増し、逃げ粘ったウィルソンテソーロを半馬身かわして史上5頭目となる連覇を決めた。

 後方で余裕たっぷりに構え、直線でまとめてかわし去る横綱レース。1番人気に応えてのG1・4勝目に、川田は「ドバイ・ワールドCを勝った馬にふさわしい走りができればと思っていました。道中は、この子が走りたいリズムを大事にしながら乗りました。自信を持って乗っていたので、ゴールまでには届くと思っていました」と胸を張った。今年の交流重賞11勝目で、東京大賞典は初制覇となり、名手が暮れにも存在感を見せつけた。

 今年はドバイ、米国のブリーダーズCクラシック(5着)と国外で2戦を経験。昨年のG1初制覇から1年がたち、大きくスケールアップした。米国からの国内復帰戦だったが、高木調教師は「急仕上げの感じはあったが、海外を2度経験して馬がドッシリしてきた。緩かった馬体がしっかりし、精神面の成長とがかみ合ってきたのだと思う」と分析していた。

 来春は再び世界に挑戦する。川田が「また世界にチャレンジしに行くこの馬を応援してもらえたらと思います」と言えば、高木調教師は「サウジからドバイに行きたいと思っています」と明言。サウジC(2月24日、キングアブドゥルアジーズ競馬場)から、連覇のかかるドバイ・ワールドC(3月30日、メイダン競馬場)へ。世界の頂点を目指す戦いが、再び幕を開ける。(志賀 浩子)

 ウシュバテソーロ 父オルフェーヴル、母ミルフィアタッチ(父キングカメハメハ)。美浦・高木登厩舎所属の牡6歳。北海道新ひだか町・千代田牧場の生産。通算32戦11勝(うち地方4戦4勝、海外2戦1勝)。総獲得賞金は13億8139万9800円(うち地方3億2000万円、海外9億4151万5800円)。主な勝ち鞍は東京大賞典・G1(22年)、川崎記念・交流G1、ドバイ・ワールドC・G1、日本テレビ盃・交流G2(いずれも23年)。馬主は了徳寺健二ホールディングス(株)。

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