【京都金杯】8番人気コレペティトール差し切り初タイトル!岩田康誠騎手が最多タイ4勝目「厩舎のおかげ」

コレペティトールで京都金杯4勝目となった岩田康
コレペティトールで京都金杯4勝目となった岩田康

◆第62回京都金杯・G3(1月6日、京都・芝1600メートル、良)

 2024年の中央競馬の開幕を告げる東西金杯が6日に行われ、どちらも素質馬が重賞初Vとなった。京都の芝1600メートルで行われた京都金杯・G3は8番人気のコレペティトールが内から鮮やかに差し切り、岩田康は同レース最多タイの4勝目。中山の芝2000メートルで行われた中山金杯・G3は5番人気のリカンカブール(津村)が制し、開業4年目の田中克調教師が重賞初勝利となった。

 闘志がほとばしっていた。直線入り口。岩田康は中団インを追走していたコレペティトールをさらに内へ誘導した。選んだのは勝利への最短距離。内ラチ沿いで勝利への強い意思を乗せた左ステッキを振り下ろし、進路を縫うように突き進む。ゴール前でグイッと先頭に立つと、半馬身差で重賞初タイトルをつかんだ。

 武豊と並び最多タイとなるレース4勝目。今年、60歳の年男を迎える中竹調教師にささげる勝利でもあった。「厩舎のおかげです。馬が前回より大きくなっていた」と振り返る岩田康は昨年、JRAに移籍した06年以降で最少の25勝。騎乗数も徐々に減り、昨年末に「こんな成績で来年どうなるんや…」と漏らしたこともある。しかし、「やはり勝たないとね」と言葉を続けた。今年3月に50歳になるが、勝利への執念を燃やし続けている。

 昨年のアメリカJCC以来、約1年ぶりの重賞勝利。「まだジョッキー生活は長いと思うので、何とか一日一日、一戦一戦かみしめながら、1勝を積み重ねていきたい」。長いトンネルを抜けた大きな一勝。名手が再び走り始める。(山本 武志)

 コレペティトール 父ジャスタウェイ、母ベガスナイト(父コロナドズクエスト)。栗東・中竹和也厩舎所属の牡4歳。北海道千歳市・社台ファームの生産。通算10戦5勝。総獲得賞金は1億433万1000円。重賞初勝利。馬主は加藤誠氏。

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