【ドバイターフ前哨戦分析】G1ジェベルハッタとG3ウインターダービーを分析

 ドバイワールドカップデーが3月30日にUAE・ドバイのメイダン競馬場で開催される。小欄ではG1ドバイターフ(芝1800メートル)に向けたステップレースとして、1月26日のG1ジェベルハッタ(メイダン競馬場・芝1800メートル=9頭立て)と、2月24日のG3ウインターダービー(英サウスウェル競馬場・オールウェザー11ハロン24ヤード=6頭立て)を取り上げたい。

 本番と同条件のG1ジェベルハッタは例年3月初旬のスーパーサタデーで施行されていたが、今年は1月の開催となった。

 勝ったのはメジャードタイム(牡4歳、首・アップルビー厩舎)。昨年のG1英1000ギニー馬でG1BCマイル2着のモージをマークしながら3番手を追走し、最後の直線では抜群の伸びを見せて1着となった。勝ち時計は1分47秒89(良)。

 G1初勝利を挙げたメジャードタイムは6戦5勝。同じメイダン・芝1800メートルのG2アルラシディヤも3馬身あまりの差で快勝している。ジェベルハッタではモージが不可解な失速(最下位9着。のちに現役引退、繁殖入り)で沈んだため、能力判断の手掛かりが乏しいが、コース適性は高い。底を見せておらず不気味だ。

 一方、G3ウインターダービーも変更点があり、例年のリングフィールド競馬場からサウスウェル競馬場に舞台を移し、距離も10ハロンから延長された。

 このレースにはドバイターフ4連覇に挑むロードノース(セン8歳、英・ゴスデン厩舎)が登場。後方3番手から追い上げて2着だったが、2022年も当レース2着から本番で巻き返して勝利を収めた(パンサラッサと1着同着)。管理するジョン・ゴスデン調教師も「状態は80パーセント(英レーシングポスト)」というジャッジだから心配ないだろう。ちなみにウインターダービーを勝ったのは、ミリタリーオーダー(G1英ダービー馬アダイヤーの全弟)だった。

 ◆成田幸穂(なりた・さちほ) 1984年8月8日、東京生まれ。(株)サラブレッド血統センター所属。週刊競馬ブック連載「海外競馬ニュース」の編集を担当。同誌のほか、研究ニュースで予想コラム「血統アカデミー」を執筆中。

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