JRA競馬学校騎手課程第43期生の入学式が2日、千葉・白井市の同校で行われた。今年は幸英明騎手(48)=栗東・フリー=の長男・大斗さんのほか、女性騎手候補生(萱野花音さん、田中美海さん、山田仁菜さん)は9年連続入学となり、入学時に3人いる期は最多タイで史上4度目となる。応募197人の難関を突破した9人が、3年後のデビューを目指していく。
大斗さんは幼い頃に競馬場へ連れて行ってもらい、大観衆の前で堂々としている父の姿に憧れて騎手の道を志した。中学卒業後は馬の専門学校や乗馬クラブに住み込みで学ぶなどして、3度目の受験で合格を果たした努力家だ。03年にスティルインラブでの牝馬3冠などG18勝を挙げている父の背中を追い、「しっかり勝ち切れる騎手、信頼される騎手になりたい。父も取っている牝馬3冠を勝ちたいです」と語った。
息子の晴れ姿を見た英明騎手は「自己管理して体重を維持しながら、騎手になりたい思いが強かったと思う。芯はしっかりしてる子なのかな」と、“父の顔”で目を細めた。自身を目標の騎手としたことには「騎乗技術も人間性も(武)豊さんをお手本に頑張ってほしい」と照れながらエールを送り、一緒にレースに乗れる日を心待ちにしていた。(坂本 達洋)