◆安田記念追い切り(29日・栗東トレセン)
静かに最終調整を終えた。闘志を内に秘めセリフォスが、栗東・坂路を56秒9―12秒7でシャープな脚取りで駆け上がった。「非常にいい状態で出走できると言い切れる状態ですね」と、またがった中内田調教師は手綱から伝わった好感触に胸を張った。
1週前はCWコースで川田が騎乗し、7ハロン95秒1の一番時計をマークしながらラスト1ハロンも11秒2としっかり負荷をかけた。当週の軽めは予定通り。「先週の追い切りがメインと考えていたので今週はサラッと。競馬にフレッシュな感じで向かえるようにしました」と調整過程を説明したトレーナー。仕上がり途上だった前走の読売マイラーズC2着を叩かれ上昇ムード。昨年2着に終わったリベンジ、一昨年のマイルCS以来のG1・2勝目へ準備は整った。
今年は香港馬2頭が参戦。セリフォスが7着だった昨年の香港マイルでヴォイッジバブルは2着。ロマンチックウォリアーは、管理するプログノーシスが3戦全敗だけに「強敵ですね」と認めるが、「ホームのアドバンテージ(がある)と思って強気にいきたい」。若きトップトレーナーは一歩も引くつもりはない。(戸田 和彦)