良血続々(美浦)

アルレッキーノ
アルレッキーノ

 こんばんは、坂本です。今日は朝に中山競馬場での外国馬取材を終えて、いつも以上に慌ただしい週末です。

 さて、そんな中山競馬場はお陰さまで調教時間帯は小雨が降る程度でした。ムゲンのティータン騎手とン調教師が、芝コースを1周して入念に馬場チェックをしていたのが印象的でしたよ。しかし、実はこれ、なかなか大変なんですよね。私も数年前の有馬記念の企画で芝コースを実際に歩いて1周させてもらいましたが、外回りコースだと1周で約1800メートルもあって、いい運動になるのです。少し息が上がりながら話を聞いた思い出があります(苦笑い)。

 ちなみに今日9月27日付のスポーツ報知に馬場をキーポイントにした記事を書きましたが、外国馬取材のついでに中山競馬場の馬場造園課・野津智課長に掲載紙を届けることもできました。週末にかけての雨を心配していらっしゃいましたが、「先週の開催が終わった時点でも、やっぱり例年と比べてダメージは少ないですね」と教えてくださいました。ご参考になれば幸いです。

 それではそろそろ本題へいきましょう。今日は国枝厩舎の話題です。来週のサウジアラビアロイヤルCに出走予定のアルレッキーノ(牡、父ブリックスアンドモルタル、母チェッキーノ)が、1週前追い切りで上々の動きを見せています。美浦・Wコースでの3頭併せで、5ハロン65秒5―11秒3を馬なりでマークして最先着を果たしました。やはりいいスピードがありそうな印象で、国枝調教師は「前が動かなかったら抜け出してもいいと言っていたけど、十分でしょう。レベルは高いよね」と納得の様子でした。POG的に注目度が高く、期待したいところです。

 そして注目と言えば、アーモンドアイの初子であるアロンズロッド(牡、父エピファネイア)が、9月28日にトレセンへ帰厩するとシルク・ホースクラブから発表がありましたね。10月26日の東京・新馬戦(芝1600M)を視野に入れているそうですが、夏の新潟デビューを見送って、今度こそ満を持してとなればいいですね。

 そして今週デビューの新馬もご紹介しておきます。日曜の中山・新馬戦(芝2000M)にエントリーしているブルーメサイア(牡、父エピファネイア、母フロンテアクイーン)は、母が19年の中山牝馬Sの勝ち馬という血統です。牝馬重賞で6度の2着と実力派でありました。母も手がけた国枝調教師は「全体の雰囲気がいい。まだ子供っぽさがあり、気性の面で集中力がどうかだけど、(横山)武史が乗って水準の動きはしている」と評価。そこで今週の追い切りでコンタクトを取った横山武騎手にも聞くと、「まだ気性の面などは幼いですけど、乗り味は良かったです。まだまだという感じですが、良血馬ですし、先々良くなってきそうですよ」と教えてくれました。背中は良さそうで、好素材という印象ですね。

 また土曜の中山・新馬戦(芝1600M)のオブシディアーナ(牝、父ナダル、母ファイナルドリーム)は、じっくりと乗り込まれてきました。国枝師は「仕上がりは、ずいぶんやってきているからね。あとは気持ちが安定しないというか、メンタルの面がどうか」と、分析しています。軽い走りから、まずは芝からということですが、どんなレースをするか注目です。

 ちなみに今週は除外となった新馬のサトノシャルレーヌ(牝、父サトノダイヤモンド、母ユーロシャーリーン)は、来週の東京開催にスライドする見込みです。母は米G1馬という血統です。指揮官は「ちょっと硬めだけど、Wコースでやって、それなりに動けている。気性は、もうちょっと前向きさが欲しいかな。どちらかと言うと、1回使った方がよさそうかな」と評価しており、除外で延びたぶん、プラスになればいいですね。

 来週デビュー予定のガルダイア(牡、父エピファネイア、母アステリックス)は、10月6日の東京・新馬戦(芝1800)に向けて順調に進めています。「古馬と併せて、それなりの時計が出て十分だね。気がいいからね。ポテンシャルはあると思う」と素質を評価。17年のNHKマイルCを勝ったアエロリットの半弟という血統馬で、個人的にも好きな馬だったので注目しています。

 そして同じく4回東京デビューを目指していたダブルイーグル(牡、父ロードカナロア、母ブラックエンブレム)は、脚元の不安が出たため、大事を取って予定は白紙となりました。すでに放牧に出ております。

 9月20日にゲート試験に合格したアマキヒ(牡、父ブラックタイド、母アパパネ)は、このまま在厩でデビューを目指していくそうです。4回東京の最終週、また5回東京の最初あたりをイメージしていて、国枝師は「馬そのもののバランスとかトータルでいいよ。いいものはあると思うけど、まだ全然これからかな。距離はあった方がいいよ」と評価。ゆかりの血統だけに、この時期としては兄のモクレレやバードウォッチャーと比べてもいいという話でした。

 ダノンアンチュラス(牡、父エピファネイア、母アンチュラス)も、9月20日のゲート試験に合格しています。今年の日経賞、目黒記念を勝ったシュトルーヴェ(父キングカメハメハ)が半兄におり、オープンまで出世した半兄アンティシペイト(父ルーラーシップ)は国枝厩舎に所属していましたね。「雰囲気はいいよ。ある程度やっていって、東京開催で使えれば。(適性は)2000M以上かな。いいレベルだと思う」と、こちらも進めていって具体的なデビューを見定めていくことになりそうです。

 あと今週のデビューを考えていたルックフォラスター(牝、父エピファネイア、母サウンドオブハート)は、在厩で様子を見るそうです。母は13年の阪神牝馬Sの勝ち馬ですね。指揮官は「除外になってから、少し体調が落ちたので。様子を見ながら、そんなに遅くはならないかな」とのことでした。

 それでは今日のところはこのへんで。

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