◆第49回エリザベス女王杯・G1(11月10日、京都競馬場・芝2200メートル)
今年は絶対的な主役不在のメンバー構成とあって、混戦ムードに拍車がかかっている。それなら前走の新潟記念で牡馬相手に重賞初勝利を飾ったシンリョクカ(牝4歳、美浦・竹内正洋厩舎、父サトノダイヤモンド)にも、十分にチャンスはある。9着に終わった昨年と比べて、走りに安定感が出るなど成長は著しい。
2走前の福島記念で落馬競走中止のアクシデントがあり、レース後に同馬はキ甲の3か所にヒビが入るなど骨折が判明していた。そこから立て直しての一戦だったため、これまで記者は重い印をよく打っていたにもかかわらず、メンタル面のダメージなど半信半疑だったため痛恨の無印。真夏の新潟競馬場でぼう然とした苦い思い出がある。
この中間の気配について、竹内調教師は「前走は完調ではなかったが、違和感はないという感じでした。今回は(追い切りの)1本目から躍動感というか動きの質が上がっていた。もっといい状態で出せると思います」と力強い。さらに上のパフォーマンスを繰り出せると信じて、本命候補に考えている。
(坂本 達洋)