冬の社杯(美浦)

ポッドベイダー(手前)
ポッドベイダー(手前)

 こんばんは、坂本です。今日は美浦から帰っての在宅勤務でございます。

 さて、早いもので師走となり、何かと慌ただしい毎日です。大掃除と新年の準備も、そろそろ始めないといけませんね。スーパーなどでもクリスマスグッズはもちろん、新年の飾りなどが売られているのを目にすると、「もう年の瀬が近いなあ…」と感じます。

 そして忘れちゃいけないのは年賀状です。ここ数年は「年賀状じまい」というフレーズが聞かれるようになり、私にも何通か届きました。人間関係の整理とは思いたくはありませんが、やはりさみしい気がしますね。私なんぞはくだらないデザインで送るのが常で、スタンプを押したりして好きな方であります。来年はへび年。金運にまつわる気がする「えと」なので、何かひと工夫したいなと考えているところであります。

 そんなところで本題へいきましょう。まずは上原佑厩舎からです。開業2年目の今年は24勝を挙げている新進気鋭の厩舎ですね。新馬のチェントポルテ(牝、父レイデオロ、母パルティトゥーラ)は、12月14日の中山・新馬戦(芝2000M)にマーカンド騎手で予定しています。昨年の日本ダービー馬タスティエーラの半妹という血統馬です。今週の水曜は美浦・Wコースで6ハロン83秒7―11秒4を馬なりでマークして、僚馬に先着しています。上原佑調教師は「体質があまり強くなくて、体も小さくて成長途上ですが、素質は感じています。今週やって整い、まずまずいい状態でいけると思います」と評価しています。レースでの馬体重は410~420キロくらいになりそうということですが、血統的な魅力で注目したくなりますね。

 また今週の日曜の中山5R・新馬戦(芝1800メートル)でアグネス(牝、父スワーヴリチャード、母サクソンブライド)がデビューします。一族には種牡馬として活躍のスペイツタウンなどがいます。最終追いは美浦・Wコースで横山和騎手を背にして、古馬相手に併入に持ち込んで、まずまず動いていますね。指揮官は「体がすごく柔らかくていい馬です。素質は感じていますし、芝の実戦にいって、走れそうです」とみています。

 同じく新馬のロイヤルキャピタル(牝、父ロードカナロア、母グラナダ)は、12月15日の中京・新馬戦(芝1400M)で初陣を予定しています。「気持ちが勝っていて、口向きも含めて教えています」と語るように、前向きなタイプのようです。

 9月の中京で新馬勝ちして、前走のこうやまき賞で2着だったワース(牡、父キズナ、母キラモサ)は、ジュニアC(1月5日、中山)を目標にしていくそうです。上原佑師は「デビュー戦は幼さがあって、物見をしてソラを使ったが、前走はうまく競馬できた。能力を見せてくれて、楽しみですね。伸びしろはかなり感じています」と、期待を込めています。

 福島2歳Sを勝ったポッドベイダー(牡、父リオンディーズ、母ヴェルメンティーノ)は、来週のスポーツ報知杯中京2歳S(芝1200M)へ向かいます。美浦・Wコースでの1週前追い切りは、5ハロン67秒8―11秒7で反応良く格上古馬に併入しています。指揮官は「前走後のダメージはなく、順調にこられています。(舞台など)初めてのことが多いので、やってみないと分からないが、左回り、右回りは問題ない。距離は1200Mが一番合っている。楽しみです」と、期待を持って臨む構えです。我らが冬の“社杯”で、頑張ってほしいです。

 アイビーSで2着だったピコチャンブラック(牡、父キタサンブラック、母トランプクイーン)は、すでに帰厩してホープフルS(12月28日、中山)を目指して追い切りを始めています。鞍上は調整中とのことです。京王杯2歳Sで10着だったエンドレスサマー(牡、父アルアイン、母コケレール)は、年明け2月15日の東京・1勝クラス(芝1400M)を視野に入れていくそうです。「気性が悪いので、時間をかけていきたい」と、じっくり立て直すようです。また先週の中京で初勝利を挙げたミライヘノカギ(牡、父モズアスコット、母セラミックアート)は、年明けの中山か中京の1勝クラス(ダート1800M)を次走にイメージしているそうです。

 次は国枝厩舎にいきましょう。まずは今週デビューの新馬勢から紹介します。土曜の中山5R・新馬戦(芝1600M)には2頭がスタンバイです。ルナルーチェット(牝、父ブリックスアンドモルタル、母イルミナント)は、23年のシンザン記念を勝ったライトクオンタムの半妹という良血馬です。美浦・Wコースでの最終追い切りは、津村騎手を背に上々だった印象です。鈴木助手は「いい動きをしていました。切れそうな感じです。1週ごとに状態は上がってきていて、勝ってもおかしくない」と手応えありでした。

 もう一頭のアッサジャン(牝、父ブラックタイド、母ウィキウィキ)は、16年の日本ダービー馬マカヒキの半妹という、こちらも良血馬ですね。鈴木助手は「いい馬だけど、気持ち先行型です。1回叩いて良くなりそう」と、素質を評価しながら、初戦からはどうかなという感触でした。ちなみにこのレースを除外となったフューチャーファン(牝、父エピファネイア、母オールインファン)は、来週にスライドする予定とのことです。

 そして来週は朝日杯FS(12月15日、京都)にエントリーしているアルレッキーノ(牡、父ブリックスアンドモルタル、母チェッキーノ)は、相変わらずスピード感あふれる走りを見せています。1週前追い切りは美浦・Wコース単走で81秒1―12秒0を馬なりでマークしています。火曜午後に香港へ向かう前に国枝調教師に取材したところ、「馬の感じは相変わらずシャープ。太いとかはない。先週帰ってきて、週末にやったらいい感じだったね」と評価。あとは折り合い面、レース運びがカギという話でした。来週もしっかり取材しますので、詳しくは紙面やネットでご覧下さい。

 そして早い時期に入厩しながら、良化に時間がかかっていたソルデマジョ(牡、父ドゥラメンテ、母ポジティブマインド)は、12月28日の中山・新馬戦(芝2000M)に戸崎騎手で予定しているそうです。指揮官は「時間がかかったけど、少しずつ変わってきている。距離はあった方がいい」とのことです。

 来週12月14日の中山・新馬戦(芝2000M)にムーア騎手でスタンバイしているレイデアンジェロ(牡、父レイデオロ、母レディアンジェラ)は、引き続き順調に調整を進めています。国枝師は「なかなかいいよ。十分に初戦から競馬ができると思う」と、期待を込めています。

 そしてサマースピリット(牝、父Invincible Spirit、母Midsummer Fair)は、来週12月15日の中山・新馬戦(芝1600M)を予定しています。トレーナーは「まだまだ緩いけど、いいものを持っているよ」と評価しています。母は12年のフローラSの勝ち馬ですね。

 それでは今日のところはこのへんで。

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