第63回京成杯AH・G3は9月9日、中山競馬場の芝1600メートルを舞台に行われる。
中京記念2着のロジクライ(牡5歳、栗東・須貝尚介厩舎)を中心視。ゴールで3/4馬身後れを取ったが、切れ者グレーターロンドンを苦しめた走りは評価できる。進境著しいが、トリッキーな中山マイルをこなせるかが課題か。
今年3月のダービー卿CTで重賞初制覇を飾ったヒーズインラブ(牡5歳、栗東・藤岡健一厩舎)。道中自ら動いて、上がりNO1タイの末脚を駆使した機動力あるレースぶり。中山マイルで計3勝のコース適性もうなずける。
前走の関屋記念で勝ったプリモシーンをゴール前で首差追い詰めたワントゥワン(牝5歳、栗東・藤岡健一厩舎)。上がり3ハロンは勝ち馬を0秒6上回る鋭さ。初の中山で持ち味の鋭脚が生きれば面白い。
2年前の覇者ロードクエスト(牡5歳、美浦・小島茂之厩舎)は、それ以来勝ち星からは遠ざかっているが、1200メートルへの投入などのカンフル剤で上昇気配は感じられる。能力落ちは感じられず、ここできっかけをつかんでも。
11番人気の前走、関屋記念で4着し、復活のきっかけをつかんだヤングマンパワー(牡6歳、美浦・手塚貴久厩舎)。一昨年の関屋記念、富士Sを連勝したように左回り得意のイメージがあるが、3歳時にこのレースで鼻、鼻差の3着があり、中山マイルをこなす下地あり。
障害レース2戦帰りの米子Sで目の覚めるような逃げ切り勝ちを決めたベステンダンク(牡6歳、栗東・安達昭夫厩舎)。勝ち時計は阪神マイルのレコードタイ1分31秒9。集中力が増し、高い能力を出し切ったレースぶりが光った。すんなり主導権を奪えば、ここも面白い存在。
逃げ作戦で活路を開きたいウインガニオン(牡6歳、栗東・西園正都厩舎)とショウナンアンセム(牡5歳、美浦・田中剛厩舎)もマークしたい。(大上 賢一郎)