武豊「日本馬負かしてやる」 英ダービー4着馬ブルームで凱旋門賞参戦

武豊騎手
武豊騎手

 武豊騎手(50)=栗東・フリー=が、アイルランドを拠点とする世界的名トレーナーのエイダン・オブライエン氏との初コンビで、今年の仏G1・凱旋門賞(10月6日、パリロンシャン競馬場・芝2400メートル)に参戦することが21日、分かった。G1・英ダービーで4着などがある重賞2勝馬のブルーム(牡3歳、父オーストラリア)に騎乗する。

 競馬ファンが驚く、ビッグタッグが決まった。この日、栗東トレセンで自ら発表した武豊騎手は感激の面持ちだ。「凱旋門賞とジャパンC(11月24日、東京)の2戦で騎乗依頼をいただきました。すごいお話をいただいて光栄です。A・オブライエン厩舎の馬に乗れるだけで、騎手としてはなかなかないチャンス。今年は(凱旋門賞の参戦は)ないだろうと思っていたところにビッグオファーをいただき、うれしいです。ワクワクしますね」。外国馬とのコンビは94年のホワイトマズル(6着)、01年のサガシティ(3着)以来3回目。日本馬の前に立ちはだかることになる、通算8回目の夢舞台に声を弾ませた。

 日本競馬界の第一人者が、少年のように目を輝かせるのも無理はない。A・オブライエン調教師はこれまでアイルランドで21回、イギリスでも6回、平地のチャンピオントレーナーを奪取。17年には世界中のG1で28勝を挙げて平地G1の年間世界最多勝記録を塗り替えるなど、G1通算300勝を達成しているヨーロッパを代表する名伯楽だ。凱旋門賞は07年のディラントーマスと、16年のファウンドで2度制している。

 オファーの経緯は、このほどJRA馬主のキーファーズが所有権の一部を購入し、同馬の現馬主のクールモアと共同所有する形になったことだ。次走に予定する英G1・セントレジャー(9月14日、ドンカスター競馬場・芝2900メートル)までは現態勢で臨むが、その後に変更の見込み。そこで鞍上として、日本の名手が指名された。キーファーズの松島正昭オーナーは「私は馬主となってから終始一貫、夢は武豊騎手で凱旋門賞を取ることと言い続けてきました。その第一歩です」とコメントした。

 同馬について、武豊騎手は「英ダービーでも2番人気に支持されたくらいで、結果も横一線の4着ですから。調教に乗れるなら(アイルランドにある厩舎本拠地の調教場)バリードイルで乗ってみたいですね」と意欲十分。そして「日本の馬に外国人が乗る、その逆もいいんじゃないですかね。日本馬を負かしてやる、という気持ちでいきたいです。僕にとっても、こんなチャンスはなかなかない。まして、あの厩舎力ですからね。楽しみです」と胸を躍らせた。

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