【京都新聞杯】父・キズナと同じ道!ディープボンドがダービー切符

ディープボンド(中)がマンオブスピリット(右)との追い比べを首差で制した(左はアドマイヤビルゴ)
ディープボンド(中)がマンオブスピリット(右)との追い比べを首差で制した(左はアドマイヤビルゴ)

◆第68回京都新聞杯・G2(5月9日、京都競馬場・芝2200メートル、良)

 第68回京都新聞杯・G2が9日、京都競馬場で行われ、4番人気のディープボンド(和田)がゴール前で鋭く伸びて首差で重賞初制覇を飾った。急激に成長しているキズナ産駒が賞金加算に成功し勇躍、日本ダービー(31日、東京)へ向かう。

 またこの勝負服だ! ディープボンドは、ダービー最有力のコントレイルと同じ、前田晋二氏の所有馬。コルテジアと合わせて、ノースヒルズ軍団3頭目のダービー出走を決めた。

 出たなりで中団につけ、前半5ハロン58秒3という縦長の展開。すぐ前に断然人気のアドマイヤビルゴを見ながら、折り合いもついていた。勝負どころから手が動き、外回りの下り坂も初めてだったが、スムーズに加速。直線入り口でフラついていたが、アドマイヤビルゴをとらえ、外からマンオブスピリットがくると馬体を併せて差し返す根性を見せ、首差で大きな勝利をつかんだ。

 鞍上の和田は「まだ緩くて良くなるのは秋だと思っていたけど、(追い切りに乗って)急激に力をつけているのを感じたし、自信を持って臨みました。流れもバッチリだったし、しぶとい脚を使うので、並んだら大丈夫だろうと思っていました。もう1段良くなってくれれば」と期待を寄せる。

 父は13年のこのレースをステップにダービー馬に輝いたキズナ。検量室前で勝利トレーナーの大久保調教師に負けず劣らず喜んでいたのは、父を管理した佐々木調教師だ。「ホンマしぶといね! ダービーも頑張って!」と全力で和田を祝福し、その場が笑顔に包まれた。

 先月26日にJRA通算1300勝を達成し、これで今年重賞3勝目。好調の鞍上が府中でも大仕事をやってのける。(玉木 宏征)

 ディープボンド 父キズナ、母ゼフィランサス(父キングヘイロー)。栗東・大久保龍志厩舎所属の牡3歳。北海道新冠町・村田牧場の生産。通算6戦2勝。総収得賞金は6581万8000円。重賞初勝利。馬主は前田晋二氏。

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