【小倉2歳S】武豊騎手、メイケイエールをデビュー2連勝に導き、はとこ・武英智調教師に初タイトル贈った

デビュー2連勝で重賞を制したメイケイエール(中)(左は2着モントライゼ、右は3着フォドラ)
デビュー2連勝で重賞を制したメイケイエール(中)(左は2着モントライゼ、右は3着フォドラ)
武豊(左)は武英調教師に重賞初Vを贈り、笑顔でエアグータッチ
武豊(左)は武英調教師に重賞初Vを贈り、笑顔でエアグータッチ

◆第40回小倉2歳S・G3(9月6日・芝1200メートル・小倉競馬場、重)

 夏の小倉競馬を締めくくる第40回小倉2歳S・G3は6日、小倉競馬場で行われ、2番人気のメイケイエールがデビュー2連勝で、ミッキーアイル産駒の重賞初制覇を飾った。武豊騎手(51)=栗東・フリー=は、はとこに当たる武英智調教師(39)=栗東=にも初タイトルをプレゼントした。

 大外から飛んできた。3コーナー。武豊は中団追走のメイケイエールを徐々に押し上げると、勢いをつけた状態で直線へ導いた。前には先に抜け出した1番人気のモントライゼ。それを見ながら手綱を押すとグイッと加速し、左ステッキで“ギア”を上げた。雨にけむる小倉のターフを切り裂くように先頭に立つと、最後までトップスピードのままゴール板を駆け抜けた。

 「本当に強かった。乗り味は抜群な馬です。決してスムーズなレースではなかったけど…」と武豊。序盤から行きたがる面がありながらも、必死に折り合いに専念した。そして手にした勝利が、はとこにあたる武英調教師にとってのJRA重賞初制覇だ。「(喜びは)馬の状態を確認して、かみしめたいと思います」とトレーナーは笑み。メイケイエール自身は鹿毛だが、母シロインジャーは前日の札幌2歳Sで白毛馬初の芝重賞を制したソダシのいとこ。血の勢いにも後押しされた。

 今週で夏競馬が終了。最後まで無観客で行われ、例年ならウィナーズサークルを包むはずの歓声も耳には届かなかった。それでも、武豊はしっかりと前を向いた。「今年は特別な夏でした。そのなかでなお一層、ファンの方への感謝が強くなりました。我々も全力でいい競馬をしたいと思っています」。夏の終わりにさすがの存在感を見せつけた第一人者が、秋以降も競馬界を引っ張っていく。(山本 武志)

 ◆メイケイエール 父ミッキーアイル、母シロインジャー(父ハービンジャー)。栗東・武英智厩舎所属の牝2歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算成績は2戦2勝。重賞初制覇。総収得賞金は3835万7000円。馬主は名古屋競馬(株)。

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