【チャンピオンズC】昨年覇者が異例の単走で伸びた11秒3 先行力生きる1枠2番に田中博調教師「この枠でらしさを見せられる」

迫力満点の動きを見せたレモンポップ(カメラ・荒牧 徹)
迫力満点の動きを見せたレモンポップ(カメラ・荒牧 徹)

◆チャンピオンズC追い切り(28日・美浦トレセン)

 第25回チャンピオンズC・G1(12月1日、中京)の出走馬と枠順が28日、確定した。木曜追いで絶好の動きを見せたレモンポップは、過去10年で最多3連対の1枠2番に決まった。なお、馬券はきょう29日18時半からインターネット投票で発売される。

 ラストランヘ、昨年のチャンピオンが万全だ。レモンポップは美浦・Wコースを単走で6ハロン82秒4―11秒3と鋭い伸び。全身を使ったダイナミックなフォームはパワーに満ちあふれていた。田中博調教師は「力強いフットワークで、いいストライドでした。仕上がり途上だった前走(南部杯1着)に比べて順調です」と手応えを口にした。

 通常の最終追い切りは併せ馬だが、今回は単走を選択。トレーナーは「今年に入って馬場入りで少し気持ちの高ぶりが見られるので、もろもろ考えて単走にしました」と説明。6歳冬を迎えてメンタル面の課題が出てきたが、フィジカルの進化で十分にカバーできる。「今年の春から体の硬さが取れてきて、いいかなとは思っています」と確かな自信をのぞかせた。

 枠も言うことない。手にしたのは、中京開催に替わり過去10年で最多3連対の1枠2番。昨年は大外の8枠15番から逃げ切ったが、今年は一転して内からのスタート。田中博師は「初速も二の脚もとても速いですからね。この枠でらしさを見せられると思います」と今回も持ち前のダッシュ力で風を切る構えだ。

 厩舎に初重賞、初G1をもたらした“功労馬”で、トレーナーのラストランにかける思いは強い。「初めての海外も経験させてくれて、基礎をつくってくれた馬。いよいよラストかという感じです」。だからこそ、G1級6勝目となる連覇へ向け全身全霊を込める。「結果を出せるよう厩舎一丸となってやってきました。あとは祈るだけです」。有終の美だけを見据えて、若き指揮官は静かに力を込めた。(角田 晨)

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