◆チャンピオンズC追い切り(27日・栗東トレセン)
第25回チャンピオンズC・G1(12月1日、中京)の追い切りが27日、東西トレセンで行われた。「考察」担当の水納愛美記者は寒くなって調子を上げてきたスレイマンに注目した。
「考察」の前哨戦編ではレモンポップ、データ編ではペプチドナイルと、実績馬に注目。しかし、追い切りの動きで目を引いたのは、G1初挑戦で重賞未勝利のスレイマンだった。
栗東・坂路で単走。序盤から行きっぷりが良く、それでいて折り合いもついていた。後半から軽く促されると、パワーあふれる脚さばきでキビキビと登坂。時計は54秒7―12秒2と特別速かったわけではないが、推進力と力強さが印象に残った。池添調教師も「手前をスムーズに替えて、しっかり加速していた」と上々の評価を与えた。
全5勝のうち、4勝が1~5月。前走のオーバルスプリント(2着)は9月で、池添師は「暑かったし、大型馬だけにベストな状態ではなかったかも」と振り返っていた。「前走の反動はない。涼しくなって、すごく良くなっている」と胸を張るように、今の気候は大歓迎だろう。
登録馬発表の時点では補欠だったが、回避馬が出たため、繰り上がって出走が可能になった。状態だけでなく、運も上向いている。実績では劣るが、この仕上がりの良さなら、一発があってもいいのでは…。がぜん、気になる存在になってきた。(水納 愛美)