騎手のスマホ使用問題は「競馬の根幹を揺るがす問題」とJRAが説明 処分の重さに影響

 JRAは28日に開いた第2回裁定委員会後の会見のなかで、通信機器(スマートフォン)を使用した騎手への一連の問題について、厳しい処分を下した経緯を説明した。

 昨年5月には、若手騎手6人が不適切な使用で30日間の騎乗停止。今年5月には3年目の水沼元輝騎手にも不適切使用と偽装工作が判明し、9か月間の騎乗停止。10月7日の永野猛蔵元騎手とその調査の過程で通信機器の使用が発覚した小林勝太騎手には、12か月の騎乗停止処分が科された。

 その一方で、道路交通法違反容疑(酒気帯び運転)で罰金刑が確定した松若風馬騎手は6か月。6月25日に函館競馬場調整ルーム内で、互いに粗暴な行為に及んだ事実が確認された池添謙一騎手と富田暁騎手はそれぞれ開催4日間と開催2日間の騎乗停止に。説明会では通信機器関連との処分で差があるのではないかという質問が投げかけられた。

 JRAの松窪隆一審判部長は「若手6名のときから注意喚起をして、個別に教育していくなかで今年の事案が起きたという意味で重さがある。暴力行為などが軽いわけでは決してないが、スマホはお客様の懸念や不信につながるところで競馬の根幹を揺るがす問題。そういったところも処分の重さを加味する部分になった」と話した。

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