◆ドバイ・ワールドカップ・G1(3月25日、メイダン競馬場・ダート2000メートル=15頭立て)
【ドバイ(UAE)25日=松末守司】ウシュバテソーロ(牡6歳、美浦・高木登厩舎、父オルフェーヴル)が大仕事をやってのけた。世界最高峰の舞台で自慢の末脚を伸ばし、見事に海外G1を制覇。初コンビだった川田将雅騎手=栗東=と共に世界の頂点に立った。日本馬の勝利は2011年のヴィクトワールピサ以来となる12年ぶり。昨年4月のダート転向から才能が開花。東京大賞典、川崎記念の交流G1・2勝を含む5連勝で、一気に世界の頂点まで駆け上がった。勝ち時計は2分3秒26。
ウシュバテソーロはスタートでダッシュがつかず最後方を追走。3コーナー過ぎに動き出すと4コーナーでは大外を回って一気に末脚を爆発させた。一完歩ごとに差を詰めてくると、残り100メートルで先に抜け出したアルジールスをとらえて、悠々とゴールを駆け抜けた。2着には2馬身3/4馬身差で英国のアルジールス(J.ドイル騎手)。さらに3/4馬身差の3着にはサウジアラビアのエンブレムロード(アル・ファライディ騎手)が続いた。
ドバイワールドカップの1着賞金は696万ドル。日本円(【換算は今年のJRAの米ドル換算固定レート、131.865円で計算)で、約9億円のビッグボーナスを手にした。オーナーサイドは「勝てば凱旋門賞(パリロンシャン競馬場)と思っていましたし、強い競馬をしてくれたので日本に戻ってから態勢を整えたい」と今後のプランを口にした。
ほかの日本馬は、テーオーケインズ(O.マーフィー騎手)が4着、クラウンプライド(D.レーン騎手)が5着、パンサラッサ(吉田豊騎手)が10着、ジオグリフ(C.ルメール騎手)が11着、カフェファラオ(J.モレイラ騎手)が12着、ヴェラアズール(C.デムーロ騎手)が13着、ジュンライトボルト(R.ムーア騎手)が15着だった。
川田将雅騎手(ウシュバテソーロ=1着)「初めての海外挑戦で輸送や馬場など課題はありましたが、調教の時から動きが素晴らしい感じでしたので、あとはレースで頑張る気持ちを見せてくれるか、そこにフォーカスして乗りました。日本馬8頭がチャレンジした中で、日本人騎手が吉田豊さんと僕だけでしたが、この馬に初めて乗せて頂いてすごく感謝しております。また、リーディングジョッキーとして重い仕事と捉えていたので、必ず結果をつかみたいと思って乗りました。ウシュバテソーロが頑張ってくれて世界一のレースを勝つことが出来たので、日本人ジョッキーが世界で戦えることを示せて誇りに思います」
🇯🇵 Japan land the $12 million #DubaiWorldCup
— Dubai Racing Club (@RacingDubai) March 25, 2023
Ushba Tesoro powers home for Yuga Kawada & Noboru Takagi #ウシュバテソーロ | #川田将雅 | #ドバイワールドカップ | #競馬 pic.twitter.com/2MJJ1tUExn