第84回オークス・G1が5月21日、東京の芝2400メートルで行われる。
鮮烈な内容で桜花賞を勝ったリバティアイランド(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)を当然中心視する。新潟マイルの新馬戦でJRA史上最速タイの上がり31秒4で3馬身差V。そこから一歩ずつ名牝への道を歩んでいる。今回は東京2400メートルの克服が最大のテーマだが、難なくクリアして、2冠達成の可能性は高い。
桜花賞では早めの抜け出しで、リバティアイランドを苦しめた2着馬コナコースト(牝3歳、栗東・清水久詞厩舎)。今回はレーン騎手とのコンビ。キタサンブラックの産駒で距離にも対応してきそうなだけに、リバティアイランドを再び慌てさせるシーンも十分にある。
クイーンC勝ち馬のハーパー(牝3歳、栗東・友道康夫厩舎)は、当初からオークス向きの評判があった馬。ハーツクライの産駒で持久力タイプ。東京コースも合っているだけに2冠目の大逆転があって驚けない。
桜花賞3着のペリファーニア(牝3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)、フローラSを逃げ切ったゴールドシップ産駒のゴールデンハインド(牝3歳、美浦・武市康男厩舎)、インでもまれ力を出せずに終わった桜花賞8着馬ライトクオンタム(牝3歳、栗東・武幸四郎厩舎)、東京のアルテミスSではリバティアイランドを封じたラヴェル(牝3歳、栗東・矢作芳人厩舎)、阪神JF2着シンリョクカ(牝3歳、美浦・竹内正洋厩舎)は東京コースで一変があれば面白い存在。
フローラS2着ソーダズリング(牝3歳、栗東・音無秀孝厩舎)は武豊騎手とのコンビで一発を狙う。クイーンC、フローラS4着イングランドアイズ(牝3歳、栗東・安田翔伍厩舎)は母がオークス馬ヌーヴォレコルトだけに、ここでいいところを見せたい一戦。
フラワーC1着エミュー(牝3歳、美浦・和田正一郎厩舎)、新潟2歳S、フェアリーSの重賞2勝のキタウイング(牝3歳、美浦・小島茂之厩舎)、重賞での安定感が光るドゥアイズ(牝3歳、栗東・庄野靖志厩舎)、札幌2歳S勝ち馬のドゥーラ(牝3歳、栗東・高橋康之厩舎)、2戦2勝ミッキーゴージャス(牝3歳、栗東・安田隆行厩舎)の母はオークス、秋華賞を勝ったミッキークイーン。距離、馬場とも不問で、不気味さが漂う。(大上 賢一郎)