徳吉孝士元騎手が96年新潟3歳S回想「あぁ勝っちゃったぁ」積極策はまる

上原佑厩舎で調教助手を務める徳吉さん
上原佑厩舎で調教助手を務める徳吉さん

 パーソナリティワンが勝った96年の新潟3歳S(現・新潟2歳S)は、史上最高レベルの戦いだった。1番人気はのちに重賞を2勝するシンコウスプレンダ(2着)。2番人気が日仏G1制覇のシーキングザパール(3着)で、3番人気にはG1・5勝の女傑メジロドーベル(5着)。強力メンバーを相手にした徳吉孝士元騎手(51)は「もうだいぶ昔ですけど、今思えばすごいメンバーでしたね」と懐かしそうに目を細めた。

 この年は福島競馬場の改修工事による振り替え開催で中山・芝1200メートルで行われ、果敢に先手を奪う積極策を選択。「人気(8番人気)もないから行くだけ行って、スピードを生かしたんですけど、あれ? 後ろの馬が来ないなと。勝っちゃったぁという感じでしたけど、次戦でアイビーS(オープン)も勝てているし、力はあったんでしょうね」と人馬一体でつかんだ初タイトルを振り返った。

 騎手だった父・一己(かずみ)さんの背中を追って91年にデビューし、JRA通算116勝。05年の引退後は調教助手として競馬界に残り、現在は今年開業したばかりの上原佑紀厩舎に所属。「もうこの年齢だし、体が痛いところばかりだから」と笑って謙遜したが、頼りになるベテランとして今後も若い厩舎を支えていく。(西山 智昭)

 ◆徳吉 孝士(とくよし・こうじ)1971年11月22日、茨城県生まれ。51歳。1991年3月に美浦・内藤一雄厩舎でデビュー。JRA通算3213戦116勝。重賞勝利は1996年の新潟3歳S。05年12月31日付で引退。現在は美浦・上原佑紀厩舎で調教助手を務める。

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