神戸新聞杯11着。ナイトインロンドンの大敗はショックだった。未勝利戦から3連勝。距離を2400メートルに延ばしてパフォーマンスを上げ、菊花賞でこそと思わせたのが3勝目を挙げた阿寒湖特別(3歳上2勝クラス、札幌・芝2600メートル)だった。中団から運び、勝負どころでは鞍上が追って追って進出。一見手応えは微妙かと思わせたが、しぶく末脚を伸ばし、結果的には4戦連続でメンバー最速の末脚を繰り出しての完勝を収めた。
追えばどこまででも伸びそうなスタミナが大きな魅力。それだけに神戸新聞杯の内容には不満が残った。だが、改めてラップタイムを見返してみるとラスト3ハロンが10秒7―10秒9―12秒0と究極の切れ味に加え、持久力も求められたところを、直線の入り口まではしっかりと勝負できていた部分もあった。
さらに、道中では力みも見られ「ずっとハミをかんでいた」と大竹調教師。続けて「チークは外した方が良かったのかな」と過去2戦では外して臨んだ馬具を着用したことが裏目に出た可能性も口にした。
父グレーターロンドンの産駒は、2000メートル以上で勝利を挙げるのがこのナイトインロンドンのみ。母の父がメジロマックイーンなだけに、母系の血が色濃く出ているのだろう。現状では抽選対象ながら、菊花賞・G1(10月22日、京都・芝3000メートル)を目標に調整される。大竹師も「対策の余地はまだまだあるよ。距離を延ばして巻き返したい」と力強かった。出走可能であれば当然、有力候補の一頭だ。(中央競馬担当・石行 佑介)