◆第28回ドバイ・ワールドカップ・G1(3月30日、メイダン競馬場・ダート2000メートル)
【ドバイ(UAE)28日=ペン・水納愛美、カメラ・高橋由二】ドバイワールドカップデー各レース出走馬のゲート番が確定した。ドバイ・ワールドカップに出走するデルマソトガケは、連覇を狙うウシュバテソーロとの3度目の対戦に意気込んだ。
2番手に甘んじるつもりはない。ドバイ・ワールドカップにデルマソトガケを送り出す音無調教師は、昨年覇者のウシュバテソーロに宣戦布告した。昨年の米ブリーダーズCクラシックでは自身が2着で、相手が5着。今年のサウジCは5着と2着で、直接対決は1勝1敗だ。音無師は「今回は雪辱したい」と闘志を燃やす。
前走の敗戦は悲観していない。飛行機での輸送中、他馬に顔をかまれるアクシデントが発生。その影響で、到着翌日は運動もできなかったという。「競馬で、思ったより走ったんです」。外傷で調整が遅れたなかでも健闘。「ひと息入れて、今いい状態に持ってきた」と上積みをアピールした。
昨年はUAEダービーを5馬身半差で逃げ切り圧勝。指揮官が評価するのは勝ちタイム(1分55秒81)だ。「UAEダービーの時計に100メートル足すと、(ドバイ・ワールドカップの)ウシュバテソーロの時計(2分3秒25)と遜色ない」。さらに「ソトガケは逃げ切って出した時計。価値がある」と胸を張った。
27日の枠順抽選会で、12頭立ての8番枠に決定。「どこを引いても受け止める予定だった。思い切って乗れるのでは」と自然体だ。昨年のサウジダービーからドバイ、アメリカにも転戦を繰り返し、今回で6戦目。まだ4歳だが、世界の強豪としのぎを削った経験は豊富だ。「馬っぷりが良く、スタミナもあるしスピードもある。いい馬になりました」と目を細めた音無師。今年こそ、世界一の称号を手に入れる。(水納 愛美)