【皐月賞】“マジックマン”の手腕が再びさく裂 14年ぶり短期免許来日でG1・2週連続Vの快挙狙う

モレイラが好感触を得たコスモキュランダ(左)の併せ馬(カメラ・荒牧 徹)
モレイラが好感触を得たコスモキュランダ(左)の併せ馬(カメラ・荒牧 徹)

◆第84回皐月賞追い切り(10日・美浦トレセン)

 第84回皐月賞・G1(14日、中山)の追い切りが10日、東西トレセンで行われた。報知杯弥生賞の覇者コスモキュランダは、先週の桜花賞を制したモレイラが初コンタクトで好感触。11日に枠順が発表される。

 “マジックマン”の手腕が再びさく裂するか。コスモキュランダとコンビを組むモレイラは、美浦・Wコースでの最終追い切りで初コンタクト。ソニックロプロス(3歳未勝利)を2馬身半追走し、徐々にスピードに乗る。4角では内へと潜り込み、最後の直線ではさらに四肢の回転数が上がったが、手綱は全く動かないまま。スピード感十分に5ハロン68秒6―11秒9でフィニッシュした。

 鞍上は「いいフィーリングでした。オーバーワークにならないようにとの指示だったので、『今週の競馬を楽しみにしている』と(加藤士調教師と)話をしました」と状態の良さに笑みを浮かべて満足そうにうなずいた。

 コスモキュランダが好時計で快勝した前走の報知杯弥生賞で下したシンエンペラー(2着)は、3走前の京都2歳Sで勝利に導き、実力は把握済み。朝日杯FS覇者のジャンタルマンタルや牝馬レガレイラなど多彩な面々が名を連ねるが、「非常に強いメンバーが相手ですが、自分の馬もいい勝ち方をしているし、仕上がりもいいとみている」と手応え十分。パートナーについて「跳びが大きくてスタミナもありそう。中山2000メートルは直線は長くないけど、長く脚を使ってスムーズな競馬ができればいい競馬ができると思う」と勝利へのイメージを描く。

 桜花賞のステレンボッシュもテン乗りながら、そのポテンシャルを存分に引き出した。短期免許で来日した騎手がG1・2週連続Vなら10年Mデムーロ以来14年ぶり3人目、桜花賞→皐月賞を連勝なら19年のルメール以来5年ぶり6人目の記録だ。「まさかG1を2連勝できたら夢のよう。精いっぱい頑張ります」とベストを尽くして快挙に挑む。今週も変幻自在な手綱さばきから目が離せそうにない。(石行 佑介)

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