38年目レジェンドが初の北海道リーディングへ2位と5勝差独走「結果的にそうなればうれしい」

武豊は札幌最終週もV量産を狙う(カメラ・高橋 由二)
武豊は札幌最終週もV量産を狙う(カメラ・高橋 由二)
25日のWASJ第3戦をティアップリオン(左)で制した武豊
25日のWASJ第3戦をティアップリオン(左)で制した武豊

 デビュー38年目の武豊騎手(55)=栗東・フリー=が、自身初のタイトルに大きく近づいている。今年の札幌で先週まで16勝、函館と合わせた北海道で28勝。いずれもリーディング首位を快走中だ。秋に国内外のビッグレースを控えるレジェンドは「結果的にそうなれば」とW獲得に意欲。夏競馬のラストも主役の座を譲るつもりはない。

 レジェンドが新たな勲章を手に入れようとしている。今週で終了する札幌のリーディング争いで、武豊は16勝を挙げ2位の横山武に6勝差。函館を含めた北海道リーディングでも28勝で2位横山武に5勝差と大きくリードし、W獲得に王手をかけている。

 ここまで全国リーディングを18度獲得している名手だが、北海道での頂点は意外にも初。それでも「自分ではピンとこないけどね。函館、札幌でこれだけ乗ったのも初めてだし、結果的にそうなればうれしい」と周囲の盛り上がりをよそに涼しい顔でラストウィークに臨む。

 はっきりと存在感を示してきた。6月に函館で北海道シリーズが開幕すると、初日1Rをナムラローズマリーでいきなり勝利。勢いがつくと函館で12勝を挙げリーディング3位で折り返し、札幌開催でも重賞で2度の2着に入るなど、熟練の手綱さばきで他の追随を許さず、輝きを放ち続けた。「特別に調子いいとかの自覚はないですけどね」と笑う。デビューして38年が経っても衰えない秘訣は「競馬。これだけ毎週、ワクワクすることがある。勝つことが一番次の活力」ときっぱり。勝利への執念が第一人者を支え続けている。

 夏の勢いを秋につなげる。27日に門別で行われたブリーダーズGCで無傷7連勝に導いたオーサムリザルトは次走にBCディスタフ(11月2日、米国・デルマー競馬場)を予定。凱旋門賞(10月6日、フランス・パリロンシャン競馬場)では愛国調教馬のG1ウィナー、アルリファーとコンビを組む。「ワクワクしますよね。凱旋門も11回目。そろそろ勝たせてほしいね」。北の大地で得た勢いを、世界制覇への足がかりにする。(松末 守司)

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