◆天皇賞・秋追い切り(23日・栗東トレセン)
ステラヴェローチェが栗東・坂路をシャープに、そして滑らかな脚さばきで52秒2―12秒2で駆け上がった。黒光りする毛づやも抜群で、仕上がりは上々だ。「単走で気分良く走れていた。動きも良かった」と須貝調教師も目を細めた。
攻めを強化してきた点に勝負気配を感じる。前走のオールカマー(6着)前は坂路中心だったが、今回は2週前、1週前とCWコースで追い切り。17日には佐々木騎乗で一杯に追われ6ハロン80秒0―11秒1とラストまで鋭く伸びた。「前回は調整が緩かったかな。今は脚元に不安もないし、G1なのでしっかりやっている」とトレーナーは説明。22年のドバイ・シーマC9着後、屈腱炎のため1年7か月の休養。だが、不屈の精神で再度、ターフに戻って来た。坂路よりも、長めから負荷をかけることができるコース追いで、加減なく調教を積めたのは好材料だ。
3歳時はクラシック皆勤で3、3、4着。有馬記念でも4着に入った実力の持ち主。リーディングトップを走るトレーナーの管理馬で、今年重賞2勝をマークしている佐々木との新コンビも魅力を感じる一頭だ。(戸田 和彦)