反省と期待(美浦)

レイニング
レイニング

 こんばんは、坂本です。今日は東京・両国の会社よりお届けしています。

 さて、11月に入って陽気はようやく秋らしくなってきました。そうなると紅葉が待ち遠しくなる季節ですが、我が家の箱庭は相変わらず雑草が元気生えています。芝が生えそろっているところは、ちょこちょこと芽を出すくらいですが、端っこの芝生が枯れている部分は特に生えやすくて困りものです。

 これまで馬場に関する取材をさせてもらったなかで、冬場は休眠して、暖かくなると芝の生育が始まるという話は何度も馬場造園課の方からうかがっていましたが、一度気になると気になってしようがない性分な私。そこで枯れている芝を取り除いて、ホームセンターで買ってきた高麗芝を並べてみました。一応、気温15度以上が芝の生育条件のようで、何とも微妙なところではありますが、ひとまずチャレンジです。失敗したら来年の3月にでもリベンジするつもりで、気長に取り組んでみるつもりです。何とか少しでも根づきますように…。

 そんなところで、もう本題へいきましょう。まずは国枝厩舎からです。先週の振り返りからいかなくてはなりませんね。話題のアロンズロッド(牡、父エピファネイア、母アーモンドアイ)は新馬戦(芝1600M)で4着に終わりました。行きっぷりはひと息でしたが、最後は上がり最速タイの33秒6の末脚を繰り出して、今後の可能性は感じさせる内容でした。国枝調教師は「いい方向に成長していければいいね」と語っており、10月30日に放牧に出されました。クラブの発表では5回東京開催の後半で2戦目というプランも検討されているようで、使った上積みに期待したいところです。

 一方で新馬戦Vを飾ったのはアマキヒ(牡、父ブラックタイド、母アパパネ)です。コントロールの難しい兄姉に通じる雰囲気はあるようでしたが、無理に抑えずにリズム良く逃げたことはプラスだったと思います。最後は外のロジャリーマインとの激しい叩き合いになりましたが、最後にもうひと伸びできたのは、まだ余力があった証拠。今後はホープフルS(12月28日、中山)への直行が有力で、血統的にも夢が膨らみますね。

 そして今週も引き続き新馬勢がスタンバイしています。日曜の東京5R・新馬戦(芝1800M)にエントリーしているレイニング(牡、父サートゥルナーリア、母クルミナル)は、母が2015年の桜花賞2着、オークス3着の実力派でした。半姉ククナは今年の中山牝馬Sで2着に好走するなど、重賞戦線で活躍していました。2週前追い切りは馬場の内を回ったとはいえ、美浦・Wコースで5ハロン66秒3―10秒8と切れのある動きを見せています。国枝調教師は「いいレベルにあると思うよ。スピード色が強いかな。適性的には1800Mはぎりぎりかもしれないが」と評価。あとは気になるのがお天気です。「できれば良馬場でやりたい」とのことで、素材は良さそうですが注文はつきそうです。

 そしてダノンアンチュラス(牡、父エピファネイア、母アンチュラス)は、土曜の東京5R・新馬戦(芝2000M)で初陣を迎えます。血統の良さが光り、9月中旬からじっくりと乗り込まれてきました。こちらについてトレーナーは「しっかりと乗り込んできたし、馬場が渋ってもいい」とみています。10頭立てですが他にも田中博厩舎のアロヒアリイ(牡、父ドゥラメンテ、母エスポワール)など評判馬が多く、興味深い一戦です。ちなみにアロヒアリイについては先週のブログでお伝えしていましたが、今週の水曜日に戸崎騎手にも直撃しました。「バランスのいい馬で、しっかりしていて追い切りも良かった。距離はあってよさそうです。ほどよく前向きさがあります」と、やはりなかなかトーンは高かったですよ。あとはお天気と馬場状態がどうなるか、というところですね。

 そして同じく新馬のルージュナリッシュ(牝、父ドレフォン、母レッドラヴィータ)は、11月9日の東京・新馬戦(牝馬限定、芝1600M)を目指して調整を進めています。鞍上は横山和生騎手の予定です。先週の追い切りでは、美浦・坂路で格上のルージュスエルテを相手に52秒7―12秒5で先着としっかり動けていますね。国枝師は「気のいいタイプ。(ドレフォン産駒で)芝、ダートの適性ははっきりとは分からないけど、距離はマイルまでかな。ものはいいんじゃないかな」という見立てです。

 次は宮田厩舎にいきましょう。今週の注目株は日曜の百日草特別でデビュー2連勝を狙うエンジェルマーク(牝、父エピファネイア、母ステファニーズキトゥン)でしょう。新潟での新馬戦は上がり最速32秒9という非凡な切れ味を発揮して、器の大きさをアピールしていました。今週の美浦・Wコースでの最終追い切りでは、新コンビの戸崎騎手が初コンタクトを取っていました。宮田調教師に聞くと、「ジョッキーはかなり好感触を持ってくれたみたいで、『雰囲気が良くて、余裕があって指示を待って走れて、体力的にも余裕がある。きゃしゃな部分はあるが、良くなってきそう』と言ってくれました」と声を弾ませていましたね。勝てばG1の舞台が視界に入ってくるでしょうから、もちろん熱視線です。

 そして良血の新馬アルメントフーベル(牝、父サートゥルナーリア、母アメリ)は、10月23日に帰厩して、11月23日の東京・新馬戦(芝1600M)か同24日の新馬戦(芝1800M)を視野に入れて調整を進めていきます。宮田師は「いい馬ですよ。サイズのある馬ではないですが、この馬自身はストライドをしっかり伸ばして走れている。バネもあります」と高評価です。祖母に名牝アゼリがいる筋の通った母系で、個人的に注目しています。また同じく血統馬のオルグジェシダ(牝、父モーリス、母ソシアルクラブ)は11月9日の東京・新馬戦(芝1800M)に戸崎騎手で予定しています。

 またダノンエンブレム(牡、父エピファネイア、母ダノングレース)は、11月10日の東京・新馬戦(芝1600M)か11月23日の東京・新馬戦(芝1600M)を選択肢に入れていて、仕上がり具合から4週目の方になりそうという話でした。そして10月25日にゲート試験に合格したバラダレイナ(牝、父レイデオロ、母バラダセール)は、10月31日に予定通りに放牧へ。20年の報知杯弥生賞ディープインパクト記念を勝ったサトノフラッグや21年の桜花賞2着馬サトノレイナスの半妹という血統で、こちらも素質の高さに注目していきたいですね。

 それでは今日のところはこのへんで。

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