11日の東京5R・2歳新馬戦(芝1800メートル)は、昨夏のセレクトセールで最高額4億5000万円(税別)がついたダノンエアズロック(牡、美浦・堀厩舎)が、単勝1・4倍の圧倒的1番人気に応えて初陣V。鞍上のダミアン・レーン騎手(29)=豪州=は、今回の短期免許来日の新馬戦を5戦全勝で終えた。
抜群のスタート行かせて2番手 素質馬ダノンエアズロックが順調に船出した。抜群のスタートからいったん先頭に立つが、内からハナを主張したギンザターゲットを行かせて2番手から。折り合いもスムーズに直線は馬なりのまま並びかけると、ゴーサインが出されてからは力強いフットワークで馬場の真ん中をスムーズに加速した。外から追い上げる後続を悠然と振り切り、1馬身1/4差をつけた。
鞍上のレーンは今回の短期免許による中央での騎乗はこの日が最終日。3日に開幕した新馬戦は、東京開催の5鞍を全勝で締めくくった。「ゲートがとても良く、いいスタートが切れた。前めのポジションでリズム良く運べたし、最後もしっかり脚を使ってくれた」と相棒のセンスを評価し、「直線でプレッシャーがかかってからも問題なかったし、いい経験になったと思います」と、今後の成長を期待した。
6月の東京芝1800メートル新馬戦は、勝ち馬から21年オークス馬のユーバーレーベン、昨年の皐月賞馬ジオグリフなどを輩出した。母モシーンは豪G1・4勝を挙げた名牝で、半姉プリモシーンは重賞3勝。歴代7位の高額で落札されたモーリス産駒が、クラシック街道を力強く歩み始めた。(松井 中央)