◆第28回秋華賞・G1(10月15日、京都・芝2000メートル=稍重)
今春の桜花賞、オークスを制したリバティアイランド(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎、父ドゥラメンテ)が単勝1・1倍の圧倒的1番人気に応えて快勝し、牝馬3冠を成し遂げた。1986年メジロラモーヌ(当時の3冠目はエリザベス女王杯)、03年スティルインラブ、10年アパパネ、12年ジェンティルドンナ、18年アーモンドアイ、20年デアリングタクトに続く史上7頭目の偉業となった。
レース後には、ジョッキーカメラの映像が公開された。リバティアイランドはスタートから前に馬を見ながら中団前に位置取り、蹄音を響かせながら風を裂いて疾走する。3コーナーから4コーナーにかけていつでも抜け出せるポジションに位置し、最終コーナーを回って直線に入ると、前にいた馬たちを次々に抜かしていく。牝馬3冠の偉業達成を成し遂げたゴールを過ぎてから、川田将雅騎手は「ありがとう、お嬢さん。素晴らしい走りだ。よくやった」と息を切らせながらパートナーに声をかけた。
その後にともに戦ったライバルの騎手たちから祝福の声を次々にかけられ、「ありがとう。ありがとう(横山)典さん、ありがとうクリストフ(ルメール)」などと何度も感謝を伝えた。
スピードを緩めて流しながら、川田騎手は「見てみろ、みんなが喜んでるぞ。よく頑張った。ゆっくりでいいよ、ゆっくりでいい」とあらためてリバティアイランドをねぎらい、観客で埋まったスタンドに向かう際には、「最高の景色だな。美しいね」。スタンド前で厩舎スタッフに迎えられると、「ヨッシャー! 感動するねえ」と力強く声を張り上げるシーンもあった。