チェルヴィニア(牝3歳、美浦・木村哲也厩舎、父ハービンジャー)はデビュー前から評判になっていた良血。母チェッキーノ、祖母ハッピーパスは重賞ウィナー。他にも多数の活躍馬が出ている母系だけに当然と言えば当然だが、この馬は早い段階から調教の動きにも光るものがあった。
新馬戦は2着に敗れたが、勝ち馬ボンドガールは男馬相手のサウジアラビアロイヤルCで2着。3着のコラソンビートは京王杯2歳Sを制して阪神JFでも3着と、かなりレベルが高い一戦だった。前走のアルテミスSで難なく重賞タイトルを手にしたが、2着サフィラは阪神JF4着。いち頓挫あって2歳G1に駒を進めることはできなかったが、これまで戦ってきた相手との比較から、世代トップクラスの力があるのは間違いない。
前走のレース後、ルメール騎手は「牝馬G1でも戦っていける馬」とキッパリ言い切った。今年の牝馬クラシック路線の中心はこの馬だ。(西山 智昭)