【愛知杯】ミッキーゴージャス重賞初勝利 川田将雅騎手が師匠で2月末定年の安田隆行調教師に贈る1勝

力の違いを見せつけたミッキーゴージャス(カメラ・高橋 由二)
力の違いを見せつけたミッキーゴージャス(カメラ・高橋 由二)

◆第61回愛知杯・G3(1月13日、小倉競馬場・芝2000メートル、良)

 第61回愛知杯・G3は13日、小倉競馬場で行われ、1番人気の良血馬ミッキーゴージャスが3連勝で重賞初Vを飾った。川田将雅騎手(38)=栗東・フリー=にとって、かつて厩舎に所属した安田隆行調教師(70)=栗東=が来月末に控える定年の前に届けた、師弟で12度目のうれしいタイトルとなった。

  クールな男が、満面の笑みをこぼした。川田はミッキーゴージャスから下馬すると、出迎えた安田隆調教師と何度も熱いハグ。「師匠とともにとれる最後の重賞のチャンスだったと思いますので、そこを決め切ってくれたことを本当にありがたく思います」と喜びをかみしめた。

 04年3月のデビュー時から翌年末まで師事した安田隆調教師は、今年定年を迎える。自身は愛知杯連覇、今年早くも重賞2勝目と絶好調だが、「先生とともに最後の重賞を勝つことができたことの方が本当に大きなこと」。安田隆調教師も「うれしいですね」と感慨深げな表情を見せた。

師匠の安田隆行調教師(左)の管理馬ミッキーゴージャスで勝利し、抱き合って喜ぶ川田将雅騎手(カメラ・高橋 由二)
師匠の安田隆行調教師(左)の管理馬ミッキーゴージャスで勝利し、抱き合って喜ぶ川田将雅騎手(カメラ・高橋 由二)

 ミッキーゴージャスは3連勝で重賞初Vを果たした。向こう正面で10番手から進出し、4角では先頭。力強く抜け出すと、他馬を相手にせず、半馬身差で快勝した。父は18年宝塚記念Vのミッキーロケット、母は15年の2冠牝馬ミッキークイーンという、ミッキーの“お嬢様”。父母両方に、産駒として初のタイトルを贈った。

 安田隆厩舎の解散前に放牧に出され、次走は新しい厩舎から臨む。安田隆師は「これから大きいところを狙える器です」と、さらなる飛躍に期待。そして「初めての弟子が、最後の最後に花を飾ってくれました」と、愛弟子にも感謝した。冷たい空気に満ちた“冬コク”開幕週で、師弟コンビが温かい思いに満ちた1勝を挙げた。(水納 愛美)

 ミッキーゴージャス 父ミッキーロケット、母ミッキークイーン(父ディープインパクト)。栗東・安田隆行厩舎所属の牝4歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算成績は7戦5勝。重賞初制覇。総獲得賞金は8787万円。馬主は野田みづき氏。

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