◆第29回シルクロードS・G3(1月28日、京都競馬場・芝1200メートル、ハンデ)
デビュー4年目の永島まなみ騎手(21)=栗東・高橋康厩舎=が、第29回シルクロードS・G3(28日、京都)で、古豪トゥラヴェスーラと、女性騎手5人目のJRA重賞初制覇に挑む。所属厩舎の馬での重賞挑戦は初めて。21日のアメリカJCC(チャックネイト)で外国人女性騎手初のJRA平地重賞制覇を飾ったレイチェル・キング騎手(33)=英国=に続くか。
頼れる“先輩”とともに、大舞台へ臨む。デビュー4年目を迎えた永島がシルクロードSで、9歳馬トゥラヴェスーラに騎乗。初めて、自厩舎に所属する馬と重賞でコンビを組む。「すごくうれしかったです。厩舎で一番のベテランで、G1でも3着に来ている、素晴らしい馬に乗せていただけます」と目を輝かせた。
トゥラヴェスーラは重賞勝ちこそないが、昨年の高松宮記念で3着。重賞2着は3度あり、短距離界では上位の存在だ。初めてまたがったのは、23年高松宮記念の2週前追い切り。「重賞戦線でいいところを走っている馬だなと思いました。ギアが入ると、すごくズンっときます」と、背中越しに実力を感じ取った。
一方、相棒は厩舎に戻ればオフモード。精神的に敏感な面も見せない。「馬房にいるときは一頭でリズムを取ったり、優雅にしています。ちょっと陽キャな男の子という感じですね」と、ユーモアを交えて表現した。
自身の成長も著しい。地方を含めた勝利数は、ルーキーイヤーから7→24→62と大きく飛躍。昨年は中央で50勝を挙げ、JRA女性騎手の年間最多勝利記録まであと「1」に迫る活躍だった。今年は未勝利だが、開催7日で女性騎手トップの47鞍に騎乗するなど、関係者から厚い信頼を寄せられている。
JRAの重賞参戦は今回で7度目。昨年は阪神JFでG1初騎乗も果たした。一つ一つの経験が、永島のハートに火を付けている。「勝ちたいという思いは、さらに強くなっています。今回は(高橋康)先生の馬なので、特に、もっと結果を出していきたいです」。師匠への恩も胸に、初タイトルへまっしぐらだ。(水納 愛美)
【永島まなみアラカルト】
▼生まれ 2002年10月27日、兵庫県生まれ。21歳。父は園田競馬の永島太郎調教師で、地方通算2043勝を挙げた元騎手。
▼サイズ 159.8センチ、45.4キロ。
▼気分転換 寝ること。一人カラオケ。よく歌うのはJYの「好きな人がいること」。
▼アイドル 「Snow Man」の目黒蓮のファン。
▼今年の抱負 「去年以上の成績をしっかり残せるように頑張りたい」