◆第60回七夕賞・G3(7月7日、福島競馬場・芝2000メートル)追い切り=7月3日、栗東トレセン
最後まで脚いろは乱れなかった。リフレーミングが引っ張り切れない手応えで、栗東・坂路を52秒2―12秒3の時計以上のスピード感で駆け上がった。先週は稍重馬場の坂路で自己2位タイの50秒5をマークし、2週続けて好調教。「時計もちょうど良かったし、しまいも動けていた。先週しっかりやっているし、順調に仕上がった」と鮫島調教師も満足そうにうなずいた。
重賞初制覇へ絶好の舞台が巡ってきた。重賞初挑戦だった前走の新潟大賞典でも5着と通用する手応えをつかんだが、今回は2走前の福島民報杯を制した2戦2勝の福島芝2000メートル。「一瞬の脚があるので、小回りがいいんだろうね」とトレーナー。集中力が持続しない面があり、直線の短い福島で「気の抜かせないような競馬ができれば。ゴール前でちょっと出るようなレースをさせたいね」とイメージした。
来年2月いっぱいで定年を迎える鮫島調教師にとって“ラストサマー”。「重賞も勝たせてもらっているし、いいイメージがあるよね」。12年にパドトロワ、14年にリトルゲルダがサマースプリント王者に輝き、17年にはタツゴウゲキがサマー2000シリーズの頂点に立った得意の夏競馬。「ここの結果次第で秋が楽しみになる。この馬にかけているし、いい秋になればいいね」。秋のG1シリーズにつながるリフレーミングの好走に“願い”を込めた。(戸田 和彦)
<丸田に聞く>
―リフレーミングは今回と同じ舞台条件だった2走前の福島民報杯が強い勝ち方だった。
「決め手があるし、小回りコースで一瞬の脚で上がってこられる感じがいい。少しペースが流れると思っていたし、どうやって脚を使えるか組み立てていました」
―3戦連続のコンビへイメージはつかめた?
「新潟大賞典(5着)に乗った後、もう1回小回りで乗ってみたいと先生に伝えていたんです。また頼んでもらえて、うれしかったです」
―先週騎乗した福島の芝コースの印象は?
「パンパンで硬いわけではなく、柔らかくて少しパワーが必要だから、前が思ったより残らないのかも。時計の出方は開幕週っぽかったですが」