こんばんは、坂本です。今日は美浦トレセンからお届けします。
さて、今週は出張前の休みに東京・神保町の本屋街を散策しました。昔は四ツ谷の大学に通っていたので、ふらっと立ち寄ることが多かった街です。ランドマークとも言える「三省堂書店」が建て替え中で、その地下にあったレストラン「放心亭」がなくなってしまったのはさみしい限り。買った本を片手にビールをグイッと飲みたい時、のんびりできるすてきなお店でありました。
でも靖国通り沿いの古本屋さんは往時のままのお店も多く、ついつい店先のワゴンなどに見入ってしまいます。背表紙が気になって購入したのは、1985年に出版された文庫本の「サイゴンのいちばん長い日」(文春文庫)です。新聞社の特派員だった近藤紘一氏のルポで、ベトナム戦争のサイゴン陥落当時のことをつづっているもので、興味深く読み始めています。私の大学時代のゼミの教授が共同通信の特派員だったということもあり、もしかしたら亡き恩師が出てこないかと思ったり…。それにしても消費税もない定価340円。最近は本も高くなったなと思う今日この頃です。
そんなところで本題へいきましょう。今日は国枝厩舎の話題をたっぷりといきます。超良血馬で注目を集めるアロンズロッド(牡、父エピファネイア、母アーモンドアイ)は、11月12日に短期放牧から帰厩して、同14日に1週前追い切りを行いました。美浦・Wコースでの3頭併せの真ん中から、強めに追って先に抜け出して、外から盛り返してきた僚馬に余裕を持って併入しました。国枝調教師は「使って良くなっているね。乗り手の感触はいいみたいだよ。体力があるようなことを言っていた」と、トーンも順当に良くなっていました。担当の根岸助手に聞いても、「前回あった左にもたれる面もなく、しまいまでしっかりしていました」と手応えのある走りだったようです。11月23日の東京・未勝利戦(芝1800M)を目指していますが、次こそは期待できそうです。
そして一緒に併せた新馬のダブルイーグル(牡、父ロードカナロア、母ブラックエンブレム)は、来週のデビューを視野に入れて調整を進めています。芝でオープンまで出世して、その後は障害でも走ったアストラエンブレムの半弟で、母ブラックエンブレムは08年の秋華賞馬という血統です。国枝師は「まだ自分からガツンとくるところはないけど、それなりには動けている。来週、ジョッキーを乗せてやればいい方にいくかな。水準にはある」と評価していました。
10月6日の東京で新馬勝ちしたガルダイア(牡、父エピファネイア、母アステリックス)は、ベゴニア賞(11月24日、東京)を目指しています。初戦はゴール後も止まらず走り続けるなど、コントロールの難しい面を見せていましたが、より制御の利きやすいハミに替えているそうです。今週は美浦・WコースでマイルCSに出走するフィアスプライドを相手に互角の動きを見せて、素軽いフットワークが目を引きます。指揮官は「いいよ。昨日(11月13日の追い切り)なんか、よかったなあ」と歯切れがよかったです。こういう時は要チェックですよ。
先週の東京(芝1600M)で新馬勝ちを飾ったルージュナリッシュ(牝、父ドレフォン、レッドラヴィータ)は、ひいらぎ賞(12月14日、中山)に横山和騎手で予定しています。国枝師は「スピードがある。いいね。芝、ダートのどちらでもいけそう。距離はマイル前後だろうね」と勝利を振り返っていました。さらに「ドレフォンはいいな。メルボルンCだな」と、同産駒でメルボルンCで2着に大健闘したワープスピードを引き合いに冗談も飛び出して、楽しみな雰囲気が伝わってきました。
新馬のレイデアンジェロ(牡、父レイデオロ、母レディアンジェラ)は、11月17日の中山・新馬戦(芝2000M)にムーア騎手で初陣を予定しています。牧場の評判が高いそうで、指揮官は「扱いやすいし、いい意味でおとなしい。まだピリッとしてはいないけど、やっていってだね。ジャパンCの外国馬の都合もあるだろうけど、来週の追い切りにライアンが乗れるなら乗ってほしいな」と語っていました。血統的に距離はあってよさそうですね。
そしてアッサジャン(牝、父ブラックタイド、母ウィキウィキ)とフューチャーファン(牝、父エピファネイア、母オールインファン)は、10月下旬から乗り込んで、5回中山開催の2週目デビューをめどに考えているそうです。また、当初は6月の東京デビューを検討していましたが、成長を促すため放牧に出ていたソルデマジョ(牡、父ドゥラメンテ、母ポジティブマインド)は、今月上旬に帰厩。「年内に使えれば」というイメージとのことでした。そしてホープフルSを目指しているアマキヒ(牡、父ブラックタイド、母アパパネ)は、引き続き在厩で調整を進めています。
それでは今日のところはこのへんで。