
◆第69回大阪杯・G1(4月6日、阪神競馬場・芝2000メートル)
第69回大阪杯・G1(6日、阪神)に、来春で定年引退となる国枝栄調教師(69)=美浦=が、強力な4歳の牡牝2頭を送り出す。桜花賞馬ステレンボッシュは8戦して4着以下がない堅実派。ラストイヤーに新たなビッグタイトル獲得を狙う。
国枝調教師が能力を高く買っているステレンボッシュ。指揮官が手がけた数々の名牝と比べても遜色のない素質を評価しており、「アーモンドアイは別格だけど、アパパネは力強くて、この馬は軽さがあるようにタイプは違うが、勝負強さというか気持ちの面は通じるかな」と、優れた勝負根性を認める。
昨年の桜花賞でG1初制覇を果たし、これまでキャリア8戦で馬券圏内を一度も外していない安定感が光る。初の海外遠征となった前走の香港ヴァーズは、大外枠から思うような位置を取れず、ちぐはぐな内容でも3着に踏ん張って地力を示した。「前回はもったいなかった。内に入りたかったと思うが、入りきれなくて、一気に動いて脚を使っちゃったから仕方がない」と指揮官は力負けではないと前を向く。
もともと中距離以上での活躍を期待していた一頭で舞台条件は歓迎だ。鞍上は来日1週目にサトノレーヴで高松宮記念を制したモレイラ。「もう1つ、2つくらいはG1を勝てると思う。桜花賞みたいにうまく乗ってほしいよね」と継続騎乗の“マジックマン”にも期待を寄せる。(坂本 達洋)