来年度のJRA新規騎手免許一次試験の合格発表が11日に行われ、オーストラリアを拠点に活躍する藤井勘一郎騎手(34)が6回目の挑戦で初めて一次試験を突破。来年1月30日に実施される二次試験に臨む。
JRA騎手免許の一次試験を新規から唯一突破したのは、オーストラリアを拠点に活躍する藤井勘一郎騎手。期間限定で騎乗している大井競馬場で合格を認め、取材に応じた。6回目の挑戦でようやく次のステージに進める藤井は「これまで藤沢厩舎や矢作厩舎で研修をしてきた。そのときも、先生からは“受け続けろ”と言われてきた。家族に合格を知らせたら、妻は震えるほど喜んでくれていた。まずは、受かってスタートラインに立ちたい」と表情を引き締めた。海外でもまれてきた三十路の苦労人が二次試験も突破するか。
◆藤井 勘一郎(ふじい・かんいちろう)1983年12月31日、奈良県生まれ。34歳。01年にオーストラリアで見習騎手免許を取得し、06年に同国ニューサウスウェールズ州の騎手免許を得た。その後、韓国、シンガポールなど活躍の場を広げ、13年コリアンダービーを外国人騎手として初制覇。今年9月のコリアスプリントでは日本馬モーニンで勝利に導いた。現在は南関東競馬で4度目の期間限定騎乗中(19年1月7日まで)。