【豪コーフィールドC】メールドグラース 海外初遠征でG1初制覇 清水久調教師「完璧でした」

メールドグラースでコーフィールドカップを制し、トロフィーを掲げる清水久詞調教師(カメラ・高橋 由二)
メールドグラースでコーフィールドカップを制し、トロフィーを掲げる清水久詞調教師(カメラ・高橋 由二)

 オーストラリアのG1・コーフィールドCは10月19日、コーフィールド競馬場の芝2400メートルで18頭によって争われた。

 日本から海外初遠征で挑戦したメールドグラース(牡4歳、栗東・清水久詞厩舎)が、今春の日本でもコンビで重賞2勝に導いたレーン騎手の手綱でG1を初制覇。後方2番手でレースを進め、最終コーナー手前でまくり気味に進出し、大外を回って豪快に抜け出す強い競馬だった。同馬は国内外を通じてG1初挑戦だった。

 今年に入ってまだ無敗で、1月の1000万(現2勝クラス)勝利から続く連勝を「6」に。また、国内から続く重賞連勝を「4」に伸ばした。メールドグラースを管理する清水久詞調教師(47)=栗東=は海外G1初制覇で、G1制覇はキタサンブラックの引退レースとなった2017年有馬記念以来。オーストラリア伝統のG1を制した清水久調教師に喜びの声を聞いた。

 ―メールドグラースは見事にコーフィールドCで勝ちました。

 「最高の結果になりました。馬は初めての飛行機での輸送だったし、環境、気候もガラッと変わります。でも、人間の方が心配しすぎたというか、本当によく耐えて、頑張ってくれたと思います。きょう本馬場入り前の常歩(なみあし)の様子はすごく落ち着いていて、いつも通り。よしよし、という感じで見ていました。しっかりダクを踏めていて、ゆっくりとジョッキー(ダミアン・レーン騎手)の言うことを聞いて、いい返し馬ができていました」

 ―レースの作戦については。

 「作戦はジョッキーが考えていたと思います。僕は渡すまでしっかりと仕上げるだけで、それが僕の仕事です。乗り方については何も口を挟んでいません」

 ―道中は18頭立ての後方2番手、かなり後ろのポジションから進めました。

 「道中は後ろの位置取りで、あのあたりになるのは十分に考えていたので、特に心配はしていなかったですね。五分にゲートを出てくれたので良かったです。この競馬場に僕は初めて出走させるので、どのあたりの位置取りならいいとか、届かないとか、分からない部分が多いので、ジョッキーに任せるしかありませんでした。でも、直線を向いた時点で完全に射程圏に入れていたので、『さすがっ!』という騎乗でした。完璧でした」

 ―レース後、レーン騎手には何と声をかけましたか?

 「『ありがとう』だけです」

 ―今後については?

 「今のところ歩様の乱れもなく元気そうです。残るならメルボルンC(11月5日、フレミントン競馬場)になると思いますが、そこは馬の状態を最優先して。何もなければ行くのかどうか、オーナーサイドと相談したいと思います」

 ―日本のファンにメッセージを。

 「日本代表として来ているので、恥ずかしい競馬はしたくなかったです。スタッフも初めての地で本当によく頑張ってくれたと思うし、来週出走予定の2頭(リスグラシュー、クルーガー=コックスプレート、10月26日)と一緒に行動できたのも本当にありがたいですね。皆さん、応援ありがとうございます。今後もよろしくお願いします」

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