1月19日の京都6R・3歳新馬(芝1800メートル、12頭立て)は単勝1番人気のアドマイヤビルゴ(牡、栗東・友道康夫厩舎、父ディープインパクト)が2番手から抜け出し、デビュー戦を白星で飾った。勝ち時計は1分51秒1。
同馬は2017年のセレクトセール当歳で、国内競走馬セール史上2位の高額となる5億8000万円で落札され、注目を集める初陣だった。
前半1000メートルが62秒6の緩いペースだったが、2番手で折り合っての追走。馬場の真ん中に持ち出された直線では、ラスト1ハロン手前で先頭へ。その後も脚いろは全く鈍ることなく、内から必死に脚を伸ばすフアナの猛追を4分の3馬身封じ込んだ。
過去に国内市場最高額の6億円で落札されたディナシー(牝、父キングカメハメハ、母トゥザヴィクトリー)は未出走だったため、デビューした馬としては史上最高額馬の出走で最高の結果を出した。母イルーシヴウェーヴは仏1000ギニー・G1の勝ち馬で、昨年11月に亡くなった近藤利一オーナーが17年のセールでほれ込んだ一頭。「顔がすごくハンサムで賢そうだし、当然動きも良かったですからね。オーナーがすごく気に入られてました」と友道康夫調教師。昨年12月から所有馬を引き継いでいる妻の旬子さんにとっては、オーナーとしての初勝利になった。
鞍上は「アドマイヤ」の冠名の馬とは2009年12月以来10年1か月ぶりのコンビとなった武豊騎手。「これだけの馬ですから、緊張しましたね。内容は強かったです。まだまだ未完成ですが、素質を感じます。先が楽しみ。乗り味やバネはさすがで、ディープ産駒らしい、いい馬です。まだ、気性が幼く、もっとパワーがついてほしいという面はあるけど、背中のいい馬です」と素質を高く評価した。
今後は未定だが、「まだまだ良くなる馬。ダービーには出したい、と思います」と友道調教師は今後を見据えていた。