【ヴィクトリアM】アーモンドアイは負けちゃいけない…史上最多G1レース8勝へ歴代賞金王へラストイヤー初戦

G1・7勝目を目指すアーモンドアイ。今年初戦でどんなパフォーマンスを見せるか
G1・7勝目を目指すアーモンドアイ。今年初戦でどんなパフォーマンスを見せるか
アーモンドアイの今年狙うG1
アーモンドアイの今年狙うG1

 G1レース6勝の現役最強牝馬、アーモンドアイがヴィクトリアマイル(東京、17日)で2020年初戦を迎える。競走馬として実質ラストイヤーを迎え、今回が有馬記念(9着)以来5か月ぶりの一戦。ディープインパクトなどの芝のG1レース7勝、キタサンブラックが持つ最多通算獲得賞金を超えるためには“待ったなし”の状況だ。今週は、名牝の動きから目が離せない。

 最強牝馬から歴代NO1の記録的な名馬へ、アーモンドアイが再加速する。連覇を狙ったドバイ・ターフが新型コロナウイルスの影響で中止となり、5月のヴィクトリアマイルが今年の始動戦に。すでに国内外G1レース6勝を挙げており、ここを勝てばディープインパクトなどの芝のG1最多7勝の名馬と肩を並べる。国枝調教師は「数字的なことを言えば、そこは当然、頭にある。7勝が最高だから超えていきたい」と、その先さえ見据えている。

 初の大敗を喫した有馬記念(9着)後、今年の初戦をドバイに定めたが、現地到着後に中止が決定。輸送に検疫を経ての実戦復帰だけに、状態面がカギを握るが、1週前追い切りでは、美浦・Wコース3頭併せで5ハロン64秒7―11秒9。迫力の馬体で不安を一蹴した。トレーナーは「馬の状態を見て、牧場とオーナーと相談してここに決めた。競馬に合わせてではなく、あくまで馬の出来に合わせて。去年並みのパフォーマンスで競馬はできる」と自信をのぞかせた。

 2020年はアーモンドアイにとってはラストイヤーになる。所属するクラブの規定で、繁殖馬となる仕事が控える牝馬は遅くとも6歳春には引退する。それだけにあと2勝となる芝のG1で“新記録”となる8勝目とともに、現状では5億8000万円ほどの差がある“賞金王”キタサンブラックの18億7684万3000円を超えるためには、ジャパンCなどの高額賞金レースを含むG1レース3勝が命題になる。

 5歳を迎えたものの、父ロードカナロア(5歳時に国内外でG1・4勝で年度代表馬に)がその輝きを増したように、さらなる衝撃波への期待は大きい。「今度はどんなことをやってくれるかと思わせてくれる千両役者だよね。牝馬の枠にも収まらないし、わくわく感がある。いつも負けちゃいけないと思っている」。規格外のポテンシャルを誇る名牝の歴史的な一年が幕を開ける。

 【天皇賞・秋以降のアーモンドアイ】

 《2019年》

 10月27日 天皇賞・秋を制覇

 同30日 福島県のノーザンファーム天栄に放牧

 11月21日 香港カップ出走へ向けて、茨城県の美浦トレセンに帰厩

 同29日 調教後、熱が上がり、万全の状態で出せないと判断して、出国前日に香港C出走を断念

 12月10日 22日の中山で行われる有馬記念への出走が決定

 同22日 1番人気に推された有馬記念で9着。初めて馬券圏内を外れる

 同25日ノーザンファーム天栄に放牧

 《2020年》

 2月7日 ドバイ・ターフの招待を受諾

 同27日 美浦トレセンに帰厩

 3月11日 美浦トレセン内の検疫厩舎に移動

 同16日 坂路で国内最終追い切り

 同18日 ドバイへ向けて出発

 同20日 メイダン競馬場での調教を開始

 同22日 新型コロナウイルスの影響でドバイワールドカップデーの中止が発表

 同29日 帰国。千葉県白井の競馬学校へ検疫のために移動

 4月4日 放牧先のノーザンファーム天栄へ移動

 同25日 ヴィクトリアマイルへの出走を表明

 同30日 美浦トレセンに帰厩

 5月6日 1週前追い切りを行う

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